〔米株式〕NYダウもみ合い、73ドル高=ナスダックは安い(4日午前)

AI要約

ニューヨーク株式相場は景気減速懸念がくすぶる中、もみ合い。ダウ工業株30種平均は上昇、ナスダック総合指数は下落。

米経済の指標悪化により、株高に歯止めがかかっており、市場は新たな統計の発表に注目。製造業受注は増加傾向もJOLTSは予想以下。

個別銘柄では、ハネウエル・インターナショナルが上昇し、シェブロンやインテルは軟調。

 【ニューヨーク時事】4日午前のニューヨーク株式相場は、景気減速への懸念がくすぶる中、もみ合いとなっている。午前10時20分現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前日終値比73.67ドル高の3万8644.70ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数が52.03ポイント安の1万6776.64。

 前日は、米サプライ管理協会(ISM)が発表した5月の製造業購買担当者景況指数(PMI)が前月から低下したほか、4月の建設支出も予想に反して減少。これをきっかけに景気減速懸念が強まり、この日の取引も軟調に始まった。このところの指標悪化を受け、企業の好決算や堅調な個人消費を追い風とした株高に歯止めがかかっており、市場は米経済の健全性を確かめようと、新たな統計の発表に注目している。

 米商務省が午前に発表した4月の製造業受注は前月比0.7%増と、ほぼ市場予想と一致。米労働省が発表した4月の雇用動態調査(JOLTS)では、非農業部門の求人数が805万9000人となり、前月実績(848万8000人)および市場予想(835万5000人)を下回ったが、両統計の発表後も相場に方向感はあまり出ていない。

 個別銘柄を見ると、ハネウエル・インターナショナルが1.6%高と、ダウ平均を押し上げている。半面、原油相場安を嫌気し、シェブロンが1.5%安。次世代のサーバープロセッサーを公開し、人工知能(AI)向け半導体を競合社製品を下回る価格に設定したと発表したインテルも軟調。