ホンダ、過去に販売した22車種で不適切行為が判明 いずれも法規基準はクリア

AI要約

ホンダは過去に販売した四輪車の騒音試験や原動機車載出力試験で不適切事案が発覚

試験条件の逸脱やデータの記載不正があったが、法規基準は満たしている

再発防止のために業務プロセスの見直しや内部監査機能の強化を行う

ホンダ、過去に販売した22車種で不適切行為が判明 いずれも法規基準はクリア

ホンダは6月3日、過去に販売した四輪車の騒音試験や原動機車載出力試験で、試験条件の逸脱や実際と異なるデータの記載などの不適切事案があったと発表した。ダイハツ工業などの認証不正を受けて国土交通省から求められていた社内調査でわかった。社内の技術検証や実車試験の結果、いずれの評価項目も法規基準は満たしているという。

騒音試験では2009年11月~19年9月まで生産した「フィット」など22車種で規定範囲を超えた重量で試験を実施するとともに、試験成績書に規定範囲内の数値を記載していた。試験実施後に設計変更などに伴って重量が変化する可能性があるとして車両重量を法規よりも厳しい条件に設定していた。

また、原動機車載出力試験と電動機最高・定格出力試験では、16年6月~22年5月に販売した「フリード」など8車種で試験結果の出力値とトルク値を書き換えていた。試験結果と諸元値に対する差がわずかだった場合は、性能のばらつきの範囲内であると考え、追加解析の工数増加を回避しようとしたという。原動機の出力試験では、発電機を作動させた状態で試験すべきところ、別の同一原動機試験で得られた補正値を用いて数値を算出し、これを発電機を作動させた状態と同等の試験結果とみなした不正もあった。

ホンダは今後、業務プロセスの見直しや内部監査機能の強化などで再発防止を図るという。