違いを説明できる? 道路に描かれた「破線矢印」と「実線矢印」が示す意味の違いとは

AI要約

道路標示の矢印マークには破線と実線の2種類があり、それぞれ異なる意味と役割を持つ。

実線の矢印マークは進行方向別通行区分を示し、矢印が指定方向以外に進むことを制限する。

道路標識と矢印マークの両方を組み合わせて使用することで、違反を防ぎ交通の安全を確保する。

違いを説明できる? 道路に描かれた「破線矢印」と「実線矢印」が示す意味の違いとは

 道路上には、さまざまな形の道路標示がペイントされていますが、日々バイクを走らせているとよく目にするのが交差点の手前に描かれている「矢印マーク」の道路標示です。

 普段あまり気に留めることもない矢印マークですが、じつは「破線矢印」と「実線矢印」の2種類が存在。このよく似た2つの矢印は、それぞれ意味や役割が違いますが、必ず近くに描かれており連動して作用することで道路の安全に貢献しています。

 では、それぞれ形の違う矢印マークには、いったいどのような意味があるのでしょうか。

 もっともポピュラーな実線の矢印マークは「進行方向別通行区分」と呼ばれるもので、指示標示のひとつ。一方、破線の矢印マークは「予告標示」と呼ばれます。

 実線の矢印マークは交差点の手前に描かれているのが一般的で、矢印が向いた方向以外に進むことはできません。なお、実線の矢印マークがある道路では、ほとんどのケースで上部を確認すると、四角形で青地に白い矢印マークが書かれた道路標識が設置されています。

 この標識は「進行方向別通行区分」と呼ばれるもので、実線の矢印マークと同様に、指定された方向にのみ進める事を知らせる為の道路標識。

 ではなぜ、道路標識と道路標示の2種類の矢印マークで、進行方向を規定しているのでしょうか。

 その理由は、路面にペイントされた道路標示は、交通を整理、誘導、規制するための「法定外表示」。したがって、道路標示である矢印マークには、法的な規制効力がありません。そのため、矢印マークはあくまでも道路標識の補助的な役割を担っているものといえます。

 たとえば実線の矢印マークが描かれている場合、路面のペイント表示が消えかけていたなど見落としてしまい、指定方向以外に進んでしまったとしても、路面上の矢印マークだけであれば違反にはなりません。

 しかし、ほとんどのケースでは路面標示に加え、矢印マークの道路標識もセットで設置されているため、矢印の方向に進まなかった場合は、違反となってしまいます。

 なお、矢印マークの方向を守らず走行した場合の罰則は「指定通行区分違反」にあたり、違反点数1点に加え、二輪車で6000円、原付で5000円の反則金が科せられます。