安保理緊急会合、イスラエル軍のラファ空爆に非難相次ぐ…米大統領補佐官は直接の非難避ける

AI要約

国連安保理がイスラエル軍によるラファでの空爆を非難し、アルジェリアが即時停戦を求める決議案を提出

アントニオ・グテレス事務総長が空爆を最も強く非難し、子供を含む死傷者への心配を表明

米国は直接の非難は避けつつ、イスラエルに徹底調査を求め、大規模侵攻時は軍事支援見直しを警告

 【ニューヨーク=金子靖志、ワシントン=池田慶太】国連安全保障理事会は28日、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファで45人が死亡したイスラエル軍による26日の空爆について協議する緊急会合を非公開で開いた。安保理筋によると、会合ではイスラエルによる空爆に対し、非難が相次いだ。

 会合ではアルジェリアがアラブ諸国を代表し、「ラファでの殺害を止める」ための決議案提出の考えを示したという。会合前、フランスの国連大使は記者団に「ラファに安全地帯はない」と語り、即時停戦を求めた。

 アントニオ・グテレス事務総長は、ラファへの空爆を「最も強い言葉で非難する」との声明を出した。「子供を含む死傷者の映像に心を痛めている。恐怖と苦しみを止めねばならない」とし、即時停戦を訴えた。

 一方、米国のジョン・カービー大統領補佐官は28日の記者会見で、26日のイスラエル軍の攻撃について、イスラエル側に徹底調査を求めつつ、直接の非難は避けた。「二度と起こらないようにすることが重要だ」と述べた。イスラエルがラファへの大規模侵攻に踏み切れば軍事支援を見直すと米政府は警告しているが、現時点では大規模侵攻に当たらず、支援を見直す状況ではないとの見解を示した。