ラファ空爆に国際社会の批判高まる イスラエルに「民間人保護」要求

AI要約

イスラエル軍がガザでの空爆で45人が犠牲になり、国際社会の批判が高まっている。

攻撃はハマスの拠点を標的とされたが民間人も犠牲になった可能性があり、イスラエルに停止と民間人保護の徹底が求められている。

ネタニヤフ首相は過ちを認め、ハマスの殺害を主張しつつも民間人の保護に注力する必要があると述べた。国際社会からも同様の声が上がっている。

ラファ空爆に国際社会の批判高まる イスラエルに「民間人保護」要求

 【カイロ時事】イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ最南部ラファで26日に実施した空爆で45人が犠牲となったことに、国際社会の批判が高まっている。

 イスラエルは、イスラム組織ハマスの拠点を標的としていたと主張するが、民間人の避難場所が攻撃されたもようだ。イスラエルに対し、軍事作戦の停止や民間人保護の徹底を要求する声が相次いでいる。

 イスラエルのネタニヤフ首相は27日、議会で演説し「ラファでは約100万人の退避を済ませていた。民間人への危害を防止しようとする努力にもかかわらず、悲劇的な間違いが起きた」と語った。ラファへの本格侵攻の必要性を重ねて強調するネタニヤフ氏が過ちを認めるのは異例だ。

 ロイター通信によると、米国家安全保障会議(NSC)報道官は「この攻撃でハマスのテロリストを殺害したとはいえ、イスラエルは民間人保護のためのあらゆる予防措置を講じる必要がある」と述べた。フランスのマクロン大統領はX(旧ツイッター)で「(イスラエルは)作戦を停止すべきだ」と強調。ドイツのベーアボック外相も「国際人道法はイスラエルの戦争行為にも適用される」と指摘した。

 一方、ガザの戦闘休止に向けた間接交渉の仲介役カタールは、今回のラファ攻撃が交渉に悪影響を与える恐れがあるとの認識を示した。すでにハマスは態度を硬化させている。イスラエル紙ハーレツは27日、ハマスが今週にも再開されるとみられていた休戦交渉への参加を見送ると仲介国に伝えたと報じた。