パプアニューギニア地滑り、死者670人以上か 決死の救出作業続く

AI要約

パプアニューギニア中部の村で24日に起きた地滑りで、犠牲者が670人以上に上るとの推定を明らかにした。救出作業が続いており、150軒以上の家屋が土砂に埋まっている。

地滑りは首都ポートモレスビーから約600キロ北西の山岳地帯にあるエンガ州で発生し、6人の遺体が見つかった。

救出作業は非常に危険で、地滑りの継続と部族間抗争が障害となっている。60キロ離れた村までの支援物資搬送も安全上の懸念がある。

パプアニューギニア地滑り、死者670人以上か 決死の救出作業続く

 パプアニューギニア中部の村で24日に起きた地滑りで、国際移住機関(IOM)は26日、犠牲者が670人以上に上るとの推定を明らかにした。AP通信が報じた。150軒以上の家屋が土砂に埋まっており、救出作業が続いている。

 地滑りは首都ポートモレスビーから約600キロ北西の山岳地帯にあるエンガ州で、24日未明に発生した。

 死者数は、地元当局の報告した情報を集計したものだという。IOMの担当者は26日、エンガ州ヤンバリ村の一部が深さ6~8メートルの土砂で覆われているとし、これまでに6人の遺体が発見されたと述べた。

 幹線道路が寸断され、重機が到着できていない状況で、「地滑りは続いており、救出作業は非常に危険」としている。

 現地周辺で続く部族間抗争も、救助復旧作業の障害になっている。

 25日に二つの部族の衝突で住民8人が死亡し、30軒以上の家屋や店舗が焼失したという。

 当局は、食料や水などの支援物資を60キロ離れた村まで車で搬送しているが、IOMの担当者は「車両が強盗に遭う恐れがある。スタッフや物資の安全が懸念される」と話した。

 被災した村の人口は約4千人との記録があるが、部族間抗争による難民の数が含まれておらず、被災者はさらに多数に上るとみられている。(バンコク=大部俊哉)