《暴徒に唾を吐きかけられ…》ハマスに半裸で連行された22歳女性の母親が“残虐動画の拡散”を意義深く感じた「悲しい理由」

AI要約

シャニ・ルークさんの葬儀がイスラエルで行われ、遺体が見つかったことで家族は安堵した。家族は残された動画に意義を見出し、平和と愛の重要性を訴えている。

ハマスの攻撃による性暴力の証言があり、イスラエル側も報復攻撃による非難を受けている。

シャニさんの葬儀では反戦の合唱が行われ、平和への祈りが捧げられた。

《暴徒に唾を吐きかけられ…》ハマスに半裸で連行された22歳女性の母親が“残虐動画の拡散”を意義深く感じた「悲しい理由」

 世界中に衝撃を与えた“あの日”から7か月以上を経て、無言の帰宅──。イスラム組織ハマスに拘束されたドイツ系イスラエル人女性、シャニ・ルークさん(享年22)の葬儀がイスラエルで行われた。シャニさんは、ハマスによる大規模攻撃の対象となった音楽フェスの参加者だった。

「イスラエル軍の発表によると、シャニさんとほかの男女2人の人質の遺体は5月16日夜にガザ地区のトンネルで発見されたそうです。昨年10月末にイスラエル政府が死亡を発表して以降、シャニさんの家族はまさか遺体が無事に戻ってくるとは思っていなかったようです。

 家族は深く安堵しており、母親のリカルダさんは、『彼女の肉体は家に帰り、安らかに休むことができる』と海外メディアにコメントしています。トンネルの涼しいところに安置されていたのか、遺体の状態は非常に良好とのことです」(全国紙の国際部記者、以下同)

 ハマスの戦闘員によってシャニさんが裸に近い状態で連行され、唾を吐きかけられる映像は、大勢の人々にショックを与えた。世界中に拡散された同映像を家族はどのように受け止めたのか。

「もちろん複雑な思いがあるでしょうが、母親のリカルダさんは、娘の最期の姿が撮影された動画がある種のメッセージとなったことについては意義深さを感じているようです。『平和と愛と音楽を謳歌する罪のない若者たちが、このように惨殺された』『実際に何が起きたのか、誰もが正確に知る必要がある』と訴えています」

 10月7日、その日何が起きたのか。ハマスの越境攻撃をめぐっては、民間人への性暴力があったとの証言が多数ある。

「イスラエル警察は、ハマスの性暴力に関する目撃証言をおさめた映像を一部のジャーナリストに公開しています。生存者たちが“テロリストによって男女とも股間が狙い撃ちされていた”や“女性の胸が切断された”などと証言しています。

 特に有名なのは、『証言者S』とされている女性の目撃談です。『背中から血を流した女性が複数の男に襲われ、行為の途中で頭を撃ち抜かれた』という耳をふさぎたくなるような無惨な内容です。ただ、それぞれの思惑のもと、イスラエルとハマスの双方が意図的なメディア露出をしている可能性があるため、現地をめぐる情報は慎重に検討する必要があります」

 イスラエル側にも、ガザ地区の民間人を巻き込んだ報復攻撃などについて国際的な批判が高まっている。

「本来なら国際人道法で保護されているはずの病院に対しても、イスラエル軍は『ハマスが病院を乗っ取っている』と主張して攻撃を仕掛けています。ガザの保健省は5月12日、イスラエル軍の攻撃による死者が3万5000人を超えたと発表しました」

 シャニさんの葬儀では、人々が平和への祈りを込めて反戦歌を合唱したという。ご冥福をお祈りします。