制服といえば「チェック柄」、世界中で定番になった理由とは

AI要約

チェック柄が学校の制服やポップカルチャーにおいて中心的存在である理由について解説。

タータンやマドラスなど、固有の歴史を持つ柄もチェック柄の一部であることを紹介。

タータンの歴史や現代の使用例について詳細に説明。

制服といえば「チェック柄」、世界中で定番になった理由とは

(CNN) 学生たちが夏休みから学校に戻ると、今や制服の代名詞となっているチェック柄の布地もプリーツスカート、上着、ネクタイに戻ってくる。チェック柄は長い間、教室においてもポップカルチャーにおいても中心的存在で、陽気なアイルランドのティーンを描いたテレビドラマ「デリー・ガールズ ~アイルランド青春物語~」や1990年代の大胆なファッションが登場する米映画「クルーレス」、あるいは2000年代初頭に活躍したロシアのポップデュオ「t.A.T.u.(タトゥー)」の刺激的な衣装を思い起こさせる。

チェック柄は米国では包括的な用語になっているが、英スコットランドのタータンやインドのマドラスなど、固有の歴史を持つ柄も含まれる。タータンはカトリックの学校の制服との関連が強く、マドラスは20世紀後半にラルフローレンやブルックスブラザーズなどのブランドによって普及し、米国の学校の定番となった。チェック柄は学問の場で広く受け入れられており、宗教系かどうかを問わず、メキシコから日本、オーストラリアまで世界中の学校が制服にチェック柄を取り入れている。

しかし、かつてスコットランド高地の人々のアイデンティティーと反抗の象徴だったタータンのようなチェック柄がどうしてシェール・ホロビッツ(クルーレスに登場する架空のティーン)の女子高生ファッションの究極のひねりとして採用されたのだろう。実のところチェック柄が国家のアイデンティティーの象徴としても学校の服装規定としても成功した理由は同じなのだ。

昨年スコットランドのダンディーにあるV&Aミュージアムで開催された展覧会「タータン」の共同キュレーター、マイリ・マクスウェル氏は「タータンは実際に帰属意識を伝える」と語る。

同氏は、スコットランド政府が管理するタータンの登録簿には何千ものバリエーションが公式に追加されており、厳格なルールに従いながらもデザインに「無限の可能性」を許容する柄になっていると説明した。赤、青、緑、白、黄色の織り模様でよく知られるロイヤル・スチュワートは英国王室の公式タータンであると同時にパンクカルチャーで採用された特に人気のあるバリエーションの一つでもある。1990年代にはヴィヴィアン・ウエストウッドがデザインした青とピンクのマックアンドレアス・タータンをナオミ・キャンベルさんが着用。2011年にはアラバマ大学が深紅、白、黒の柄を公式に採用した。

現在知られている最古のタータンの織物は、スコットランドのアフリック峡谷の湿地で発見された16世紀のものだ。タータンの柄はそれより何世紀も前から存在していたことは知られているが、どれほど前なのかについては意見が分かれる。