2023年に登場した車が2025年型? 輸入車の「ゴムひも」年式秘密

AI要約

輸入車が韓国市場に遅れて導入される現状について

自動車メーカーが新車の年式変更と販売戦略について

専門家らが車の年式付与に関する基準の必要性を指摘

2023年に登場した車が2025年型? 輸入車の「ゴムひも」年式秘密

「韓国に在庫を売っているのでは」。

ドイツフォルクスワーゲンの準大型SUV「アトラス」が来年販売される予定の中、消費者の間でこうした反応が出てきた。この車は2017年から北米市場で販売されていて、これまで2回のフェイスリフト(マイナーチェンジ)があったが、韓国では8年も遅く販売される状況だ。

自動車業界によると、グローバル市場で公開された外国車が韓国で販売されるまで2年ほどかかる。輸入車業界のある関係者は「最初から韓国市場をターゲットに販売された車でない場合、韓国政府の認証を受けるために別途の時間が必要になる」と説明した。

韓国の消費者は不満だ。グローバル市場ですでに古くなった車両が韓国国内では新車として導入されるケースが多いからだ。ボルボは昨年6月に初めて公開した小型電気SUV「EX30」を、韓国では半年ほど過ぎた昨年12月に事前予約を始めた。当初は今年6、7月に国内の消費者に引き渡す予定だったが、国内認証手続きなどで日程が遅れ、依然として車は出庫されていない。

結局、ボルボは年式変更モデルを消費者に引き渡す戦略に変えた。「2025年型」に変える予定だが、消費者の立場では2023年に登場した車両を2025年型として受けることになる。ボルボコリアの関係者は「予定通りに進めば2024年型の車両を引き渡すことになっていたが、発売日程が延期され、消費者の希望を考慮して2025年型を引き渡すことにした」とし「年式変更モデルだが、新たに認証手続きを進めている状況」と話した。

BMWは昨年10月、プレミアムセダン「5シリーズ」の第8世代フルチェンジモデル(ニュー5シリーズ)を世界で初めて韓国で販売した。BMWコリアの関係者は「5シリーズが韓国市場で意味のあるモデルであるため、本社でも韓国市場を重視してこのように決定した」とし「他のモデルもグローバル販売から韓国での販売までの時差が3カ月前後と短い方」と説明した。

実際、車の年式をどう定義するかについては法的な基準がない。通常、年式は自動車業界のマーケティング手段として使用されてきた。現代車は今年6月、準大型セダン「グレンジャー」の年式変更モデル「2025グレンジャー」を販売した。起亜は2023年1月に「ニロ」の年式変更モデルを販売したが、11カ月も先の「2024年型ニロ」と命名して論議を呼んだ。国内自動車業界は通常、年末が近づく10-12月期に翌年のモデル名を付与した車を販売して新年販売戦略を立てたが、起亜ニロがこの慣行を崩したという評価が出ている。自動車業界の関係者は「自動車の年式付与は自動車会社の固有権限であり、市場状況などを多くのことを検討して決めている」と伝えた。

専門家らは車の年式付与に関する基準が必要だと指摘している。光云大のホン・デスン経営大学院長は「車両年式は中古車販売価格に影響を与えるため消費者が正確な情報に基づいて購入することが重要」としながらも「韓国は輸入車購買力が高い国であるだけに、消費者が早く新しい製品を受けられるようグローバル企業の戦略変化を誘導することも必要」と述べた。