ガザ中部、戦闘一時停止へ ポリオ予防接種、3日まで

AI要約

ポリオ予防接種のため、ガザ中部ではイスラエル軍とハマスの戦闘が一時休止期間に入る。

この戦闘休止は感染症対策を目的としたもので、10歳未満の約64万人のうち9割以上の接種を目指す。

WHOの指示により、ポリオの予防接種を実施し、戦闘が一時休止されることが決定された。

 【エルサレム共同】パレスチナ自治区ガザ中部は1日午前6時(日本時間正午)、ポリオ予防接種のため、イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が一時休止期間に入る。3日までの予定だが、延長する可能性がある。中部の後、南部や北部も同様に進め、10歳未満の約64万人のうち、9割以上の接種を目指す。

 ガザで感染症対策を目的とした戦闘休止が実現するのは初めて。午前6時から午後2時か同3時ごろまで交戦を控える限定的な措置で、戦闘が小康状態になるかどうかは見通せない。イスラエル政府は戦闘継続の構えを崩していない。

 世界保健機関(WHO)などによると、中部の予防接種はデールバラハやヌセイラトの医療機関など60カ所以上で実施するほか、違う場所でも個別に対応する。経口ワクチンを使い、4週間後をめどに2回目の接種も計画する。

 ガザでは8月16日、25年ぶりにデールバラハの生後10カ月の乳児にポリオ感染が確認され、国連が対策のため休戦を呼びかけた。WHOは29日、ポリオの予防接種に合わせて双方が戦闘を一時休止することに合意したと発表した。