CrowdStrike問題の影響を受けたWindowsマシンは1%未満、約850万台(海外)

AI要約

クラウドストライクのアップデートによる世界的なIT障害が航空、銀行などに影響を与え、マイクロソフトは850万台のコンピューターに影響が及んだと発表。

専門家によると、世界全体で数十億ドルの損害が発生し、解決には数週間かかる可能性がある。

クラウドストライクとマイクロソフトはコメントを保留している。

CrowdStrike問題の影響を受けたWindowsマシンは1%未満、約850万台(海外)

クラウドストライクのアップデートが原因で発生した世界的なIT障害により、航空、銀行などのサービスが混乱した。

マイクロソフトは、OSにWindowsを使用している850万台のコンピューターに影響が及んだと推定している。

専門家によると、この障害による損害は世界全体で数十億ドルに上り、解決には数週間かかる可能性があるという。

サイバーセキュリティ企業のクラウドストライク(CrowdStrike)によるソフトウェアアップデートが原因で発生したIT障害により、世界中で航空便、銀行サービス、さらにはテレビ放送にまで、広範囲に混乱が生じた。

マイクロソフト(Microsoft)は7月20日、この障害の影響を受けたのは、OSにWindowsを使用している世界中のコンピューターのうち1%未満、つまり約850万台だと発表した。

マイクロソフトはブログ記事で、今回の障害が世界中のビジネスに与えた影響について、「多くの重要なサービスを運営する企業がCrowdStrikeを使用している」ことを反映していると述べた。

Business Insider は、この大規模なサービス停止はマイクロソフトとクラウドストライクの市場における優位性を反映したものであると報じた。Statistaのデータによると、2月時点で Windowsはオペレーティングシステム(OS)の世界市場シェアの約72%を占めており、ある推計によるとクラウドストライクの「エンドポイント保護」カテゴリーの市場シェアは約24%に達している。

「今回の事件は、グローバルなクラウドプロバイダー、ソフトウェアプラットフォーム、セキュリティベンダーやその他のソフトウェアベンダー、そして顧客といった当社の広範なエコシステムの相互依存性を示している」とマイクロソフトは記している。

「また、テクノロジーエコシステムに携わるすべての人にとって、既存の仕組みを活用して安全な展開とディザスタ・リカバリーを最優先することがいかに重要であるかを改めて認識させる出来事でもある」

7月19日、クラウドストライクは欠陥のあるシステムアップデートをリリースし、それによって史上最も広範囲にわたる技術的な障害が発生した。クラウドストライクの発表によると、このアップデートはWindowsOSに影響を与え、macOSやLinuxを稼働させているマシンには影響がなかったという。

この混乱により、航空会社やホテルではペンと紙を使って顧客の情報を記録し、一部のヨーロッパの病院では医療サービスがキャンセルされる事態となった。空港のフライト情報画面や店舗のディスプレイには、青いエラー画面が表示されていた。

19日、クラウドストライクのジョージ・カーツ(George Kurtz)CEOは、この問題は「特定されて隔離され、修正プログラムが展開された」と述べた。この修正プログラムには、影響を受けたコンピューター上のファイル更新を手動で削除することが含まれる。

この修正は簡単なように見えるが、専門家は Business Insider に対し、IT担当者の少ない企業では、すべてのデバイスで「ブルースクリーン」を解決するのに数週間かかる可能性があり、一部の業界ではしばらく影響が残る可能性がある、と語っている。

イギリスのラフバラ大学のサイバーセキュリティ専門家アンドリュー・ペック(Andrew Peck)氏はCNNの取材に対し、世界中の複数の企業で問題を修正するには数十億ドルの費用がかかる可能性があると語った。

クラウドストライクとマイクロソフトはコメントの要請にすぐには回答していない。