金建希夫人、元韓国与党トップに謝罪機会を奪われたのなら今からでも謝罪を【7月6日付社説】ブランド品受領問題

AI要約

尹大統領の妻が謝罪の意向を伝えたにも関わらず、韓東勲氏が無視したことで問題が拡大した

韓東勲氏は適切な対応を怠り、大統領夫人の意向を無視したことで批判を受けている

金建希氏問題は政権にとって重要な課題であり、謝罪と改善が求められている

金建希夫人、元韓国与党トップに謝罪機会を奪われたのなら今からでも謝罪を【7月6日付社説】ブランド品受領問題

 尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の妻の金建希(キム・ゴンヒ)氏が先日行われた国会議員選挙前の今年1月、韓国与党・国民の力の韓東勲(ハン・ドンフン)非常対策委員長(当時)に「ブランドバッグ問題で国民に謝罪したい」との意向を伝えるメールを送っていたが、韓東勲氏がこれを無視していた疑惑が浮上した。これが原因でブランドバッグ問題解決のチャンスを逃したというのだ。

 このブランドバッグ問題について韓東勲氏は当時「国民目線で考えるべきだ」と発言したため、これに尹大統領が怒り、韓東勲氏の辞任を要求した。その際金建希氏が「問題を起こして申し訳ない。国民に何度も謝罪しようとしたが、尹大統領が候補者だった時に謝罪して逆に支持率が下がった記憶もあったのでためらった。党として必要なら国民への謝罪を含めいかなる処分でも受け入れたい」という趣旨のメールを送っていたというのだ。それから数日後、尹大統領が韓東勲氏に辞任を求めた事実が公表され、事態はさらに大きく拡大した。

 韓東勲氏は「党の非常対策委員長が大統領夫人と私的な形で何かを検討するのは不適切と考え、大統領室に公的なルートを通じて謝罪が必要との意見を何度も伝えた」と説明した。しかし現在国民の力の代表選挙に出馬している別の候補者たちは「韓東勲氏が常識に基づいて対応していれば、回答は得られたはずだ」「判断力に問題があり、また大統領との関係も心配だ」などと批判に乗り出している。

 金建希氏が複数回メールを送ったにもかかわらず、韓東勲氏がこれにあえて返信せず傍観したのが事実であれば問題だ。金建希氏の意向を即座に受け入れ、この問題について大統領室と検討を行うだけでも良かったのだが、法的に硬直した考えから対応を誤ったと言わざるを得ない。当時金建希氏が国民に謝罪していれば、選挙の流れは変わっていたかもしれない。韓東勲氏は金建希氏の謝罪問題にしっかりと対応できなかった責任を認めるべきだろう。

 ただそれ以上に大きな問題は、金建希氏をめぐる問題が今もくすぶり続けているという事実だ。金建希氏問題は尹錫悦政権にとって最大のアキレス腱であり、あらゆる問題を引き起こすブラックホールのようになった。金建希氏が当時から謝罪の意向があったのであれば、今も状況は同じだ。今からでも国民の前に出てこれまでの問題を謝罪し、二度と同じようなことを繰り返さないと約束してほしい。