プーチン大統領「核の3本柱」推進に意欲…軍士官学校の卒業生を前に演説

AI要約

ロシアのプーチン大統領が核兵器の開発と使用条件の変更を表明。ウクライナへの侵略を背景に、核の威嚇で米欧を牽制しようとしている。

ロシアは戦術核兵器を使用した軍事演習を実施中で、ベラルーシとの合同演習も行われる予定。

 ウクライナに侵略するロシアのプーチン露大統領は21日、露大統領府で軍士官学校の卒業生らを前に演説し、大陸間弾道ミサイル(ICBM)、戦略爆撃機、原子力潜水艦で構成する「核の3本柱」と呼ばれる核の運搬手段の開発を推進する意向を改めて表明した。「世界のパワーバランス維持」を理由に挙げた。核の威嚇で、米欧にウクライナ支援をためらわせる狙いがあるとみられる。

 プーチン氏は20日のベトナムでの記者会見でも、国防軍事の基本方針「軍事ドクトリン」のうち、核兵器の使用要件について「どのように変更できるか検討している」と述べた。

 ロシアは5月下旬に、ウクライナや欧州諸国を射程に収める戦術核兵器の使用を想定した軍事演習を開始した。演習は3段階構成で、今月にはベラルーシと合同で「第2段階」の実施を発表している。