老人2人の米大統領選、“Age is just a number”と言われても…

AI要約

バイデン大統領がトランプ前大統領に誕生日メッセージを送る

年齢を超えた自虐的なコメントが話題に

両者の政策や姿勢の対比が示される厳しいメッセージ

老人2人の米大統領選、“Age is just a number”と言われても…

後期高齢者2人の戦いになっている米大統領選。両陣営とも相手の「老人度」の攻撃に忙しいなか、バイデン大統領がトランプ前大統領に自虐的なメッセージを送った──。

6月14日、米国のドナルド・トランプ前大統領の誕生日にジョー・バイデン大統領がXにこんな文章を投稿した。

“Happy 78th birthday, Donald. Take it from one old guy to another: Age is just a number.” 「78歳の誕生日おめでとう、ドナルド。老人から老人に伝えるよ:年齢は単なる数字だ」

ドナルド、と親しげにファーストネームで呼びかけ、お互いに老いたことを自虐気味に触れたうえで「年齢は数字に過ぎない」という。

あれ? この2人、いつの間に仲良くなったのだっけ……という疑問がよぎる。

ところが、少しばかりスペースを空けて、この誕生祝い(?)には続きがある。

“This election, however, is a choice.”

「しかし、この選挙は選択だ」

年齢のことは、まあ、お互いさほど気にしなくてもいいが、有権者にとって大統領選挙でどちらを選ぶのかは天地ほどの差がある、というわけだ。やはり仲良くなってなどいない。

そして投稿につけられた動画には、上にトランプ氏、下にバイデン氏と区切られ、7つの争点について両者がいかに対照的であるかを伝えている。

最初は妊娠中絶の権利が全米で認められていた1973年の「ロー対ウェイド判決」が、トランプ政権期の連邦最高裁判所で覆されたこと。司法判断の大転換が起きたのはトランプ氏が保守派判事を最高裁に送り込んだ結果であるのは確かである。

投稿につけられた字幕には、トランプ氏が「ロー対ウェイド判決」を”personally dismantled”、「個人的に解体した」と書かれ、対するバイデン氏は”fighting to restore it”、「元に戻すべく闘っている」と紹介されている。

以降も「いかにトランプ氏がトンデモか、対してバイデン氏がいかにマトモか」と主張する対比の連続だ。たとえばトランプ氏が軽視する気候変動対策でバイデン氏は最大規模の対策をまとめた、トランプ氏は34件の有罪評決を受けて重罪人となったのに対してバイデン氏は黒人女性の連邦判事を100人任命したといった具合。

なんとも痛烈な誕生日のメッセージだ。