武器弾薬の供与抑制は「驚くべきこと」 イスラエル首相、米長官に伝達

AI要約

イスラエルのネタニヤフ首相は、米国が過去数カ月間、イスラエルへの武器弾薬の供与を抑えていることに驚きを示し、ブリンケン米国務長官との会談で表明した。

米国は、ラファ地区での人口密集地での大型爆弾の使用を懸念してイスラエルへの供与を再検討しており、一部の製品は停止されている。

イスラエル軍はラファ攻撃を開始し、支援物資の供給滞りにより、ガザで飢餓の脅威が高まっている。

【カイロ=佐藤貴生】イスラム原理主義組織ハマスと戦うイスラエルのネタニヤフ首相は、ブリンケン米国務長官と先週行った会談で、米国が過去数カ月間、イスラエルへの武器弾薬の供与を抑えているとし、同盟国として「驚くべきことだ」と伝えたことを明らかにした。首相府が18日に出した声明で発表した。

これに対し、ブリンケン氏は18日に米ワシントンで行った記者会見で、「(パレスチナ自治区ガザ最南部の)ラファのような人口密集地で使われる懸念がある」ため、イスラエルへの大型爆弾の供与について再検討していると述べた。その他は通常通りに供与しているとしている。

バイデン米大統領は5月上旬、ネタニヤフ氏がラファへの本格攻撃を命じたら、一部の米製兵器のイスラエルへの供与を停止すると警告していた。しかし、イスラエル軍はラファ攻撃に着手し、今月17日には数週間で作戦の目的が達成できると見通しを示した。

支援物資の供給が滞るガザでは、飢餓の襲来が懸念されている。