移民船2隻難破 計11人死亡、60人前後行方不明 イタリア沖

AI要約

イタリア南部の沖合で、移民を乗せた船2隻が相次いで難破し、計11人が死亡、数十人が行方不明になった。捜索活動が続いている。

1隻目の難破では最大60人の移民が行方不明に。フランスの遊覧船が12人を救助し、1人が死亡。行方不明者の数は約50人から64人と報じられている。

南方ランペドゥーザ島の沖合では、木造のボートから10人の遺体が発見され、51人の救助が行われたが2人は意識不明。生存者は異なる国々から来ており、渡航費を支払っていた。

移民船2隻難破 計11人死亡、60人前後行方不明 イタリア沖

【AFP=時事】イタリア南部の沖合でここ数日、移民を乗せた船2隻が相次いで難破し、これまでに計11人の死亡を確認、数十人が行方不明になっている。17日も生存者や遺体の捜索活動が行われた。

 イタリアの沿岸警備隊によれば、1隻目の難破では移民最大60人が行方不明になっているとみられ、16日夜から捜索活動が続けられている。出航地はトルコとみられるという。

 フランスの遊覧船が「沈没しかけたボート」を発見したと救難信号を発信し、移民12人を救助。移民らはイタリアの沿岸警備隊のボートに移され、イタリア南部のロッチェライオーニカ(Roccella Ionica)まで移送されたが、その後、1人の死亡が確認された。

 行方不明者の数について、ANSA通信は約50人、ラジオ局の「Radio Radicale」は64人と伝えた。Radio Radicaleは、アフガニスタンとイランからの移民だとしている。

 また、さらに南方ランペドゥーザ(Lampedusa)島の沖合では、木造のボートから移民10人の遺体が発見された。ドイツの援助団体「ResQship」が17日にXで明らかにした。

 同団体によれば、船は「完全に浸水しており、51人を救助したが、このうち2人は意識不明」だという。また、水が入り込んでいた船の下層デッキで10人の遺体を発見したとしている。

 ANSAは、この船の生存者はバングラデシュ、パキスタン、エジプト、シリア出身で、渡航費として1人約3500ドル(約55万円)を支払っていたと報じている。【翻訳編集】 AFPBB News