ラファでの食料提供、ごく一部のみの「終末的な状況」 WFP警告

AI要約

国連世界食糧計画は、イスラエル軍のラファ市での食料支給が困難になっている状況を警告している。

ラファ市では食料を受け取れる住民が限られており、深刻な状況にあると報告されている。

イスラエルによるラファ検問所の掌握によって、人道援助が滞り、ガザ地区は飢餓の危機に直面している。

ラファでの食料提供、ごく一部のみの「終末的な状況」 WFP警告

(CNN) 国連世界食糧計画(WFP)は2日までに、イスラエル軍が作戦を拡大するパレスチナ自治区ガザ地区最南部のラファ市での食料支給に触れ、大半の住民を賄うことができない窮境にあると警告した。

食料の搬送経路となっている検問所の大半が閉鎖される中で「終末的な状況」にあると嘆き、イスラエル軍のラファ侵攻はさらに進んでいるとした。

ガザへの訪問から戻ったWFPのガザ担当責任者は先月31日、ラファでは現在、住民の2万7000人しか食料を提供できていないと記者団に指摘。同市から追われた住民約100万人のごく一部しか救えていないとした。

「住民は爆撃音、ドローン(無人機)の飛行音や戦争が続く音に脅かされて眠りを取っている」との悲惨な状況を報告。5月7日から同20日までの間、境界を接するエジプト側からラファへ入ったWFPが手配したトラックは1台もなかったとも説明した。

ラファは以前、イスラエルの支配が及ばない唯一の検問所を経由して支援物資が流入する中心的な拠点だった。しかし、イスラエルが先月7日、ラファ検問所のガザ側を掌握したことで人道援助の搬送が止まった。援助物資はエジプト側に滞留し、ガザ内は飢餓到来の瀬戸際にあえいでいる。