# 無縁

無主の海が未来を照らす(9月22日)
22時間前

無主の海が未来を照らす(9月22日)

 そういえば、東日本大震災のあとに、思いがけぬ形で『無縁・公界・楽』との再会を果たした。わたし自身が大きな学恩を受けてきた中世史家、網野善彦さんの代表作の一つである。網野さんの数多い仕事のなかでも、群を抜いて異端の書としての評価が高い本だが、そろそろ中世史研究の窮屈なくびきから解放してやるべき

【骨になるまで・日本の火葬秘史】無縁のまま生きて、無縁のまま死ぬ社会はおかしい
2024.09.17

【骨になるまで・日本の火葬秘史】無縁のまま生きて、無縁のまま死ぬ社会はおかしい

【女性セブン連載『骨になるまで 日本火葬秘史』第10回】焼かれた骨を「拾う人」がいなくなりつつある。高齢社会の到来は家族や近隣とのコミュニケーションの希薄化と、その先の「孤独死」を生んだ。誰もが「おひとりさま」になりうる時代、孤独に旅立った人は誰がどう弔い、どこに眠ることになるのか――。ジャー

無縁墓いくつある 広島県三次市が実態調査開始 市営墓地で使用者確認の立て札
2024.09.02

無縁墓いくつある 広島県三次市が実態調査開始 市営墓地で使用者確認の立て札

 全国の公営墓地で引き継ぐ親族のいない無縁墓が問題となる中、広島県三次市は今夏、市営墓地の使用者調査に乗り出した。市内9カ所の墓地はいずれも完成から30~50年がたち、無縁墓のケースも想定されるという。一部区画に市への連絡を求める立て札を設置し、現在の使用者の確認から始める計画だ。

京都の化野念仏寺で千灯供養 ろうそく灯して無縁仏を供養、25日も
2024.08.24

京都の化野念仏寺で千灯供養 ろうそく灯して無縁仏を供養、25日も

 京都の晩夏の伝統行事「千灯(せんとう)供養」が24日、京都市右京区の化野(あだしの)念仏寺で始まった。浴衣姿の参拝者らが石仏にろうそくをともして手を合わせ、無縁仏を供養した。 お寺のある化野は古来、遺体を葬る風葬の地で、一帯には無縁仏をまつる石仏や石塔が散らばっていた。明治半ば

社説:墓守の行方 血縁に頼らぬ弔いの模索を
2024.08.17

社説:墓守の行方 血縁に頼らぬ弔いの模索を

 お盆を故郷で過ごした人も多いだろう。 地方や都市部を問わず、管理する親族らのいない「無縁墓」が問題となっている。 総務省が昨年まとめた初の実態調査で、公営墓地を運営する全国の765市町村の約6割が、無縁墓があると答えた。 放置されて荒廃していく一方、

「継ぐ人がいないお墓、どうすれば?」「夫婦両家の墓を一緒にできる?」専門家に聞くトラブルなく〈しまう〉方法
2024.07.06

「継ぐ人がいないお墓、どうすれば?」「夫婦両家の墓を一緒にできる?」専門家に聞くトラブルなく〈しまう〉方法

墓じまいは、家族や親戚の理解に加え、お寺や霊園との話し合い、費用の問題などがあり、手間がかかるのも事実です。お墓に関する専門家の2人が、皆さんの素朴な疑問に答えつつスムーズに行うための方法や手順をお伝えします(構成=島田ゆかり イラスト=霧生さなえ)* * * * * * *

引き取り手のない「無縁遺骨」 栃木県内に少なくとも308柱 10年で3倍に増加、対策急務に
2024.06.24

引き取り手のない「無縁遺骨」 栃木県内に少なくとも308柱 10年で3倍に増加、対策急務に

 栃木県内25市町が2023年度に公営墓地などで保管した引き取り手のない「無縁遺骨」は少なくとも308柱あり、10年前の3倍に増えたことが23日、下野新聞社の調査で分かった。増加の背景に家族、地域関係の希薄化、生活困窮などがあるとみられる。高齢化による多死社会を迎え、無縁遺骨は今後も増えると見

「無縁」急増で神戸市が新事業スタート 納骨の生前契約など行政が支援 自分で決める骨壺に「墓友」交流まで 現代の「終末」への備え
2024.06.09

「無縁」急増で神戸市が新事業スタート 納骨の生前契約など行政が支援 自分で決める骨壺に「墓友」交流まで 現代の「終末」への備え

神戸市は6月から、頼れる身寄りのない人を対象に、葬儀や納骨の生前契約をサポートする事業を始めました。背景には行政にとって悩ましい“引き取り手のない遺体”の急増がありました。生前に行う人ぞれぞれの終末への備えと、行政の取り組みを取材しました。大阪府豊中市に住む77歳の女性は、自分の

生前の葬儀予約や納骨手続きをサポート 神戸市が新事業 頼れる身寄りない人対象に 「墓友」も注目
2024.06.03

生前の葬儀予約や納骨手続きをサポート 神戸市が新事業 頼れる身寄りない人対象に 「墓友」も注目

神戸市は3日から、身寄りのない人の、葬儀や納骨の生前契約をサポートする事業を始めた。背景には『引き取り手のない遺体』が急増していることがある。高齢社会の『終活』はどうあるべきなのだろうか。自分が死んだ後について、生前に備える『終活』が広まっているが、1

「無縁遺骨」急増の一因は携帯電話「亡くなった時、危険なのです」終活専門家が語るワケ
2024.05.23

「無縁遺骨」急増の一因は携帯電話「亡くなった時、危険なのです」終活専門家が語るワケ

 現在、全国の自治体が管理・保管する無縁遺骨は約6万柱にのぼる。そのうちの9割は身元が判明していても親族などからの引き取りがないという。無縁遺骨は保管に関する法令さえ存在しない。なぜ、引き取り手が現れないのか、無縁遺骨が増え続ける理由を探った。本稿は、森下香枝『ルポ 無縁遺骨』(朝日新聞出版)