# 神経科学
![「人の目が気になりすぎる」「普通ではないと不安になる」…ADHDでもASDでもない「定型発達」もまた行き過ぎれば「病」だといえるワケ](/img/article/20240706/668898fe6a035.jpg)
「人の目が気になりすぎる」「普通ではないと不安になる」…ADHDでもASDでもない「定型発達」もまた行き過ぎれば「病」だといえるワケ
ADHD(注意欠陥・多動性障害)とASD(自閉スペクトラム症)の人々が、「生きづらさ」を抱えた人として認識されるのに対し、そうでない人は彼・彼女らと自分を比較して「自分は普通である」と認識していることが多いだろう。しかし、それは必ずしも自明のことではないのではないか。
![〝ご褒美〟でさえずり変えるジュウシマツ、音声の使い分け能力明らかに 東北大研究チーム](/img/newspic.png)
〝ご褒美〟でさえずり変えるジュウシマツ、音声の使い分け能力明らかに 東北大研究チーム
ジュウシマツがさえずりの中で、特定の部分を意図的に変えられる能力をもっていることが東北大学の研究チームの研究で分かった。さえずりの内容を、目的に応じて柔軟に変えられることを示唆するもので、今後、脳内機構の詳細を明らかにすることで、ヒトの言語の生成・認識能力の脳内機構の解明に貢献することが期待さ
![ASDの「友人を覚えにくい」症状は海馬領域の異常に起因 東大グループ、治療法開発に期待](/img/article/20240702/6683b9dbcd106.jpg)
ASDの「友人を覚えにくい」症状は海馬領域の異常に起因 東大グループ、治療法開発に期待
自閉スペクトラム症(ASD)の「友人を記憶する能力の低下」という症状が海馬のある領域の異常に起因することが分かったと、東京大学定量生命科学研究所の奥山輝大准教授らの研究グループが発表した。ASDの神経メカニズムの理解が進み、治療法の開発につながる成果と期待される。 奥山准教授に
![生きたまま、ヒトの意識をコンピュータに移す方法とは?](/img/article/20240702/668344aa6b845.jpg)
生きたまま、ヒトの意識をコンピュータに移す方法とは?
意識を宿す脳は、すこしばかり手のこんだ電気回路にすぎない。であれば、脳の電気回路としての振る舞いを機械に再現することで、そこにも意識が宿るに違いない。多くの神経科学者はそう考えている。そのうえで、ここで注目するのは、ヒトの意識のコンピュータへの移植、いわゆる「意識のアップロード
![人の顔を認識できない「相貌失認」は意外に多い? 最大20人に1人、自分で気づかない人も](/img/article/20240701/668218ab4f9c6.jpg)
人の顔を認識できない「相貌失認」は意外に多い? 最大20人に1人、自分で気づかない人も
伝説の霊長類学者ジェーン・グドール氏、俳優のブラッド・ピット氏、そして『妻と帽子をまちがえた男』の著者として知られる神経学者の故オリバー・サックス氏の共通点は何か? 答えは親しい人や有名人の顔を覚えられなかったり、見分けがつかなかったりする「相貌失認(そうぼうしつにん)」だ。
![マヒした手を動かすには? 入院中のリハビリテーション治療だけでは“手がよくならない”のはなぜ?](/img/article/20240701/6681d76961703.jpg)
マヒした手を動かすには? 入院中のリハビリテーション治療だけでは“手がよくならない”のはなぜ?
----------“正しい訓練”でおこなえば、手の機能はUPする! 脳卒中後遺症である運動マヒは、発症から6ヵ月たつとマヒの改善がほとんど見込めなくなるといわれています。上肢のリハビリテーション治療で一番大切なことは、マヒのレベル(程度)にあった正しい訓練法です。
![睡眠中に脳が情報処理、井ノ口富山大教授ら仕組み解明 深い眠りで整理、浅い眠りで推論](/img/article/20240625/6679e9db3b0c2.jpg)
睡眠中に脳が情報処理、井ノ口富山大教授ら仕組み解明 深い眠りで整理、浅い眠りで推論
富山大の井ノ口馨卓越教授(神経科学)らは24日、睡眠中に脳が情報処理する仕組みを突き止めたと発表した。深い眠りの「ノンレム睡眠」で既存の記憶を整理し、浅い「レム睡眠」で学んでいないことを推論して答えを導くことを明らかにした。 研究ではA~Eの5部屋を用意。マウスに「A―B」「B
![脳の専門家が教える「人生の変え方」脳神経の使い方で人生は変わる!](/img/article/20240624/66797dd4baee9.jpg)
脳の専門家が教える「人生の変え方」脳神経の使い方で人生は変わる!
あなたも、「脳はプラスチック」だという考えを耳にしたことがあるかもしれない。脳はセメントのように硬く固定された器官ではなく、むしろ正しいスキルを用いれば、粘土のように形を変えたり改善したりできるのだ。この能力が実現されるプロセス、すなわち神経可塑性は、ニコール・ヴィニョラが著した新刊『Rewi
![レム睡眠時、記憶から推論 富山大、脳機能向上に成功](/img/article/20240624/667943b9daac0.jpg)
レム睡眠時、記憶から推論 富山大、脳機能向上に成功
深い眠りの「ノンレム睡眠」で既存の記憶を整理し、浅い「レム睡眠」で学んでいないことを推論して答えを導く―。睡眠中に脳が情報処理する仕組みをマウスの実験で明らかにしたと、富山大などのチームが24日、英科学誌「ネイチャーコミュニケーションズ」に発表した。睡眠中の脳を人為的に刺激し、機能を高める実
![死は怖くないですか? 意識をコンピュータにアップロードできれば、そこにはデジタル不老不死の世界が!](/img/article/20240622/667631cb7027e.jpg)
死は怖くないですか? 意識をコンピュータにアップロードできれば、そこにはデジタル不老不死の世界が!
意識を宿す脳は、すこしばかり手のこんだ電気回路にすぎない。であれば、脳の電気回路としての振る舞いを機械に再現することで、そこにも意識が宿るに違いない。多くの神経科学者はそう考えている。 問題は、ヒトの意識のコンピュータへの移植、いわゆる「意識のアップロード」である。仮にそれがか
![心拍数を下げる脳の仕組みを動物実験で解明…東大の研究チームが発表](/img/newspic.png)
心拍数を下げる脳の仕組みを動物実験で解明…東大の研究チームが発表
意図的に心拍数を下げる脳の仕組みを動物実験で解明したと、東京大の研究チームが発表した。心拍数を少なく保つことで、不安の低下やスポーツの成績向上などにつながる可能性があり、新たな治療法や訓練方法の開発に役立つと期待されるという。成果は科学誌サイエンスに21日、掲載される。 心臓の
![いま患者数が数倍に「片頭痛」の対処法は?頭痛慢性化も…薬の飲み過ぎ「MOH」に注意 西山茉希も悩み](/img/article/20240620/6673dee678561.jpg)
いま患者数が数倍に「片頭痛」の対処法は?頭痛慢性化も…薬の飲み過ぎ「MOH」に注意 西山茉希も悩み
患者:朝起きた時に目の奥が痛くてこのまま消えるかなと思ったんですけど、どんどん痛くなってお昼過ぎにはダメでしたね。2024年6月19日、都内のクリニックには、片頭痛の症状を訴える患者が多く訪れていました。せたがや内科・神経内科クリニック 久手堅司院長:
![新たな睡眠障害と診断された人物、科学の飛躍的進歩に貢献](/img/article/20240612/6668ea59a3387.jpg)
新たな睡眠障害と診断された人物、科学の飛躍的進歩に貢献
(CNN) ドナルド・ドーフさんがクォーターバックのボールを空中でキャッチし、ゴールラインに向かって全力疾走したとき、観衆の歓声が聞こえた。ドーフさんは1987年、67歳のときにナショナル・ジオグラフィック誌に「127キロのタックルが待ち構えていたので相手に肩を貸すことにした」と
![ゾウはお互いを名前で呼び合う 人間と同様 研究](/img/article/20240611/666821d0cdf7a.jpg)
ゾウはお互いを名前で呼び合う 人間と同様 研究
【AFP=時事】ゾウは「名前」で仲間を呼び合っているとする研究結果が10日、学術誌「ネイチャー・エコロジー・アンド・エボリューション(Nature Ecology & Evolution)」に掲載された。 イルカやオウムは、個体が持つ固有の音をまねて仲間を呼び合うことが知られてい
![インスリンに注目したアルツハイマーの新たな治療法が誕生か](/img/article/20240611/6667e98c34ba1.jpg)
インスリンに注目したアルツハイマーの新たな治療法が誕生か
アルツハイマーは世界で最も一般的な神経変性疾患であるにもかかわらず、その予防や治療は非常に困難である。薬物を脳に届ける上で最大の障害は血液脳関門である。この微小な血管は脳細胞間に緊密な結合を形成し、血液から脳への分子の移動を調節している。血液脳関門の低い透過性は有害な病原体が脳に
![睡眠中に香りを嗅ぐだけで記憶力が大幅アップ?研究結果が示す「嗅覚と記憶の関係」](/img/article/20240610/666708e777e35.jpg)
睡眠中に香りを嗅ぐだけで記憶力が大幅アップ?研究結果が示す「嗅覚と記憶の関係」
研究者たちは、高齢者が毎晩さまざまな香りに触れることで、記憶力が目に見えて向上することを発見した。■高齢者の寝室に6ヶ月間毎晩2時間香りを漂わせたところ、記憶力が急上昇した。カリフォルニア大学アーバイン校の神経科学者たちによるこの研究では、60歳から85歳までの43
![脳内に侵入した新型コロナウイルスにより「ゾンビ化した細胞」を破壊し後遺症を防ぐ研究に成果](/img/article/20240607/6662f4a55a95d.jpg)
脳内に侵入した新型コロナウイルスにより「ゾンビ化した細胞」を破壊し後遺症を防ぐ研究に成果
新型コロナウイルスへの感染による後遺症で、脳の老化が加速される例がある。ただしオーストラリアでの研究によれば、この早すぎる老化を止める手だてはあるらしい。【パンドラ・デワン(本誌記者)】豪クイーンズランド大学の研究者らは、学術誌「ネイチャー・エイジング」に2023年11月13日付
![「運動すればトラウマ早く忘れる」マウスで確認…九州大助教ら発表、PTSD治療への応用期待](/img/newspic.png)
「運動すればトラウマ早く忘れる」マウスで確認…九州大助教ら発表、PTSD治療への応用期待
回し車で運動をしているマウスは、していないマウスに比べてトラウマを早く忘れることができるとの研究成果を、九州大大学院薬学研究院の藤川理沙子助教らが発表した。運動により脳内の記憶をつかさどる「海馬」で新たな神経が生まれやすくなることが影響しているとみられ、人間の心的外傷後ストレス障害(PTSD
![ストレスを感じると食べ方が変わる 滋賀医科大、マウスで実証](/img/article/20240606/666156bd05441.jpg)
ストレスを感じると食べ方が変わる 滋賀医科大、マウスで実証
ストレスを受けたマウスはエサの場所が複数あっても1カ所に偏って摂食する行動を示すことを滋賀医科大学の研究グループが実証した。一般的にストレスで大量に食べる「過食」や食欲が無くなる「拒食」になることはあるが、食べ方にも変化が生じることが分かった。今後、ヒトにも応用できるか検討し、AI(人工知能
![カラスは「数を声に出して数えられる」ことが明らかに ヒト以外で確認されたのは初めて](/img/article/20240606/6661249660292.jpg)
カラスは「数を声に出して数えられる」ことが明らかに ヒト以外で確認されたのは初めて
鳥類の中でも、とりわけ知能が高いとされるカラス。皆さんも、カラスがクルミを車道に置いて、自動車に轢かせることで硬い殻を割って中身を食べたり、巣を壊したヒトを敵として記憶し、家から出てくる度に攻撃したりする様子を見聞きしたことがあるでしょう。【茜 灯里(作家・科学ジャーナリスト/博士[理学]・獣