自転車・太田りゆ「一番いい走りをしたい」東京五輪補欠 ようやくつかんだ初代表

AI要約

太田りゆがパリ五輪の自転車トラック種目日本代表として初選出されたことに喜びを表明。

3年間の努力と挫折を経て五輪切符を手に入れた経緯を振り返る。

パリ五輪への出場を「集大成」と位置づけ、自分のためだけでなく周囲への感謝も述べる。

自転車・太田りゆ「一番いい走りをしたい」東京五輪補欠 ようやくつかんだ初代表

 パリ五輪の自転車トラック種目日本代表が29日、静岡県伊豆市の日本競輪選手養成所で記者会見を開いた。女子ケイリンとスプリントの2種目で初選出された太田りゆ(日本競輪選手会)は「3年間必死にやってきて、目指している舞台に立てるのは、非常にうれしく思います」と笑顔で思いを語った。

 21年東京五輪は代表争いで一歩届かず、補欠として同行した。「コロナで延期をして、1年リザーブのポジションを担い、その後パリ五輪を目指す期間は3年…短かったとは言えない」と振り返った。東京大会は無観客開催だが、静岡開催の自転車トラック種目は、制限つきで観客を入れて行われた。チームをサポートしながら客席から初めて見る五輪の舞台は、学ぶことが多かった。「先輩たちができると信じて(戦う姿)。また、応援してくれている人がどう見てくれているか、この目で見られて選手やお客さんの気持ち、全部を知れて大きな経験になった」。

 3年たって悲願の五輪切符を手にしたが、ここからが本番だ。「どんなにつらくても、それ以上に素晴らしい経験はできた。決して一人では戦うことは出来なかったと思います」。代表のスタッフや周囲の友人らにも支えられ、代表チームを統括するブノワ・ベトゥ・テクニカルディレクターからは「Never give up」と何度も声をかけてもらった。

 パワフルな走りで駆け抜けてきた29歳は今夏の夢舞台を「集大成」と位置づける。「五輪が決まったら、五輪に出ることがうれしすぎて、それ以上のことを考えられなくなったら怖いなと思った。でもここまで連れてきてくれた皆さんのためにも、自分が歩んできた道のためにも、五輪でいい結果を残したい。今までで一番いい走りを目指したいです」と花の都・パリに全ての思いをぶつける。