バルサ、シャビ監督の契約解除とフリック氏の新監督就任を発表 史上3人目のドイツ人監督

AI要約

バルセロナがシャビ監督との契約解除を発表し、新監督にハンジ・フリック氏を迎えることを明らかにした。

シャビ監督は給与の一部を放棄し、バルセロナも財政難の中で手を差し伸べた。フリック氏は2年契約でクラブ史上3番目のドイツ人監督となった。

フリック氏は過去にバイエルン・ミュンヘンで成功をおさめ、報道によると新たな成功によるボーナスも設定された。

 スペイン1部リーグのバルセロナが29日、シャビ監督(44)との契約解除および、ハンジ・フリック氏(59)の新監督就任を発表した。

 バルセロナは、最初に25年6月30日まで残るシャビ監督およびコーチングスタッフと契約解除で合意したことを発表した。

 シャビ監督は今年1月に辞任を表明した後、4月に前言撤回して残留を表明。しかし、今月のアルメリア戦前に「サポーターは我々がスペイン国内でレアル・マドリード、そして欧州のトップクラスの競争相手と戦うのに、特に経済面が非常に困難な状況にあることを理解しなければならない」などと発言。このことがラポルタ会長の逆鱗に触れ、今回の解任につながったと見られている。

 スペイン紙スポルトによると、シャビ監督は残り1年間の契約で本来受け取る予定だった年俸1100万ユーロ(約18億1500万円)を放棄し、21年にアル・サッド(カタール)を辞めた際に発生した契約解除金500万ユーロ(約8億2500万円)に関して、バルセロナが財政難のために自腹を切った半額の250万ユーロ(約4億1250万円)の支払いだけを求めたとのことだ。

 その一方で自分の連れてきたスタッフに対し、残りの期間に受け取る予定だった給与全額の支払いをクラブに要求したと伝えている。

 シャビ監督のバルセロナでの約2年半の成績は、公式戦143試合90勝24分29敗。その間にスペインリーグとスペイン・スーパーカップの2タイトルを獲得している。

 バルセロナは続いて、フリック氏と26年6月30日までの2年契約を結んだことを発表した。ヘネス・バイスバイラー氏、ウド・ラテック氏に続き、クラブ史上3番目のドイツ人監督となった。

 フリック氏は昨年9月の日本との親善試合に敗れた後、ドイツ代表監督を解任され、無所属の状態が続いていた。19年11月から2季率いたバイエルン・ミュンヘン監督時代には、計7つのタイトルを獲得している。

 スポルト紙はフリック氏の年俸について、約300万ユーロ(約4億9500万円)、手取り約150万ユーロ(約2億4750万円)と報道。さらに欧州チャンピオンズリーグに優勝した場合、100万ユーロ(約1億6500万円)、スペインリーグに優勝した場合、75万ユーロ(約1億2375万円)の追加ボーナスがあると伝えている。(高橋智行通信員)