井上尚弥、9月防衛戦へ練習再開「誰が相手でも強さ見せる」グッドマンは「返上待っているのか」

AI要約

プロボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者の井上尚弥が本格的な練習を再開し、次期防衛戦に向けて準備を始動した。

挑戦者のサム・グッドマンとの対戦が不透明になり、井上は状況を振り返り、モチベーションを保っていることを語った。

次期防衛戦まで3カ月以上あるが、井上は自らの強さを示す意志を持ち、平常心を保っている。

 プロボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(31=大橋)が9月に首都圏で控える次期防衛戦に備え、本格的に始動した。6日に東京ドームで元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ(メキシコ)を6回TKO撃破した井上は29日、横浜市の所属ジムで本格的な練習を再開。シャドーボクシング、サンドバッグ打ち、ミット打ちを報道陣に披露した。

 約3週間のオフを経て本格的なジムワークをスタートした井上は「精神的な疲れを取る、何も考えずに過ごしました。体力的、肉体的には全然、問題ないが、自分の感じていないストレスなどをいったんフラットにしていた。基礎から土台をつくっていきたい」とリラックスした表情を浮かべた。

 ネリ戦直後、試合視察していたIBF&WBO世界同級1位サム・グッドマン(25=オーストラリア)を呼び込み、両者の対戦が確実視されていた。しかし29日にはグッドマンが7月10日、母国でWBC世界同級8位チャイノイ・ウォウト(26=タイ)とのノンタイトル戦に臨むと発表。9月に首都圏で予定される井上の防衛戦について、所属ジムの大橋秀行会長(59)は「今の状況は未定」とのみ説明。井上は「ボクシングあるあるだなと。(グッドマンをリングに呼び込んだのは)自分が先走ってしまった。試合前に聞いていた話とは…誤解がありまして。どうやら全然、違っていました」と苦笑した。

 指名挑戦者グッドマンがすんなりと9月の挑戦を受けなかったことに対し、井上は「お金目当てではなく、世界王者になりたい気持ちがあると感じました。(ベルト)返上を待っているのか、時期やタイミングもあるのでしょうが、少し感じましたね」と率直な心境を明かした。

 自らの次期防衛戦までは3カ月以上の期間がある。井上は「今はフラットな状態でスタートしようと思っている。(モチベーションの変化は)もう、ないですね。誰が相手でも強さを見せるのは変わりない」と平常心を貫いていた。