2メートル以内のパットを99%入れる「ブレ」の活用とは? フックラインは「芯より先端側に」スライスラインは「芯よりもネック側」に構えるべし

AI要約

パッティング上手になれる、ちょっとした工夫や考え方をプロゴルファーの堀川未来夢氏が教えてくれた!

センターシャフトを使うことで、2メートル以内のショートパットが格段に入るようになる方法を紹介。

フックラインとスライスラインでの構え方の違いを理解することで、パット成功率を上げることができる。

2メートル以内のパットを99%入れる「ブレ」の活用とは? フックラインは「芯より先端側に」スライスラインは「芯よりもネック側」に構えるべし

パッティング上手になれる、ちょっとした工夫や考え方をプロゴルファーの堀川未来夢氏が教えてくれた!

『日本一“練習しない”プロが教える「科学的」ゴルフ上達法30』(KADOKAWA)より、一部抜粋・再構成してお届けする。

いつもショートパットが入らずにスコアを崩してしまうという方は必見です。

この方法を使うための条件としては、センターシャフトのパターを使うことです。センターシャフトとは、シャフトを釣ったときにフェースが真上を向くクラブです。

このクラブは真ん中にシャフトが通っているため、基本的に芯で当たればフェースはブレませんが、先端に当たってもネックに当たってもフェースはブレます。しっかり芯でとらえないとフェースがブレることから、センターシャフトは難しいと考えている方も多いのではないでしょうか。

しかし、このブレを利用すると、2メートル以内のショートパットが格段に入るようになります。その理論を解説していきましょう。

基本として芯で当たったときは、ヘッドスピードの速さに対してボールは同じ勢いで飛ぶので、一番よく飛びます。

これが芯を外れるとボールは弱くなります。真っすぐ当たるのがもちろん良いのですが、プレーするのが人間である以上、ブレは出てしまいます。

芯で構えたときに、先端側にブレるか、ネック側にブレるか、確率は50パーセントずつです。このブレを効果的に利用するのが、2メートル以内のパットを確実に入れる必勝法です。

まずはフックラインの場合の話をさせていただきます。

フックラインの場合、ネックに当たってしまうと、絶対に入りません。芯を外しているのでボールの勢いは弱くなり、ネックに当たるということはフェースもかぶっています。こうなると、出球が浅くなり、左に切れていってしまうので、絶対に入らないのです。

逆にフックラインは先端部に当たると入る確率は上がります。先端部で当たるとフェースが少し開くため、ボールは右側に出ます。芯を外してボールの勢いは弱いので、フックラインに沿っていつもより曲がります。

芯で構えて芯で打てれば思い描いた通りのラインで入りますが、ブレるならネックではなくトゥ側です。トゥ側に当たると思ったラインより深くなりますが、ボールは勢いがなくて曲がるので、入りやすくなります。

この理論がわかれば、フックラインの場合は、当たるのは芯でもトゥ側でもいいと考えることができます。ネックに当たるのは避けたいので、フックラインで構えるときは、芯で構えるのではなく、少し先端寄りにズラして構えます。

芯より先端側にズラして構えておけば、もしも少しブレてネック側に当たったとしても、芯に当たるだけなので思った通りのラインで入ります。さらにトゥ側にブレたとしても、フェースがさらに開いてボールはさらに弱くなるので、結局入ります。

つまり、フックラインのショートパットのときは、芯よりも先端側で構えるようにすると、構えたところで当たっても、ネック側、先端側のどっちにブレても入るというわけです。

スライスラインの場合は逆に考えます。芯よりもネック側で構えれば打った瞬間に少しフェースが閉じるので、ボールは左に出ますが、芯を外して勢いが弱い分、ボールはスライスに曲がっていきます。

まとめると、フックラインの場合は芯より先端側にズラして構え、スライスラインの場合は芯よりもネック側で構えます。芯で構えてもテイクバックで上げたら、打つときにどっちにズレるかは50パーセント。保険をかけてあらかじめ芯よりズラして構えることで、芯か先端部、芯かネックというふうに、どちらにズレても入るような構え方にします。

この考え方を理解したうえで、センターシャフトを使えば、2メートル以内のショートパットが入る確率は格段に上がります。

短い距離のパットを確実に入れられるようになれば、アプローチで突っ込んだり、セカンドショットでグリーンを外しても大丈夫と思えたりするので、ゴルフ全体の循環が良くなっていきます。

文/堀川 未来夢 サムネイル画像/shutterstock