富士東が静岡8強!快進撃を支えるのは""持ち味の守備”

AI要約

富士東が守備を重視し、大金星を手に入れる

自信をつけたチームは目標を優勝に設定

次なる相手にも守備を武器に挑む

富士東が静岡8強!快進撃を支えるのは

「守備をやらなければ次はないよ。守備だよ、守備」(増田裕監督)

 昨年の11月から県リーグに所属する格上チームや大学生とのトレーニングマッチを重ねてきた富士東。行きついた答えは'守備”だった。

 令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)静岡予選の県大会2回戦で優勝候補の一角と目されていた格上・藤枝明誠との一戦。その試合の厳しさをキャプテンのDF3冨永悠太は「ずっと相手のCBが自分たちのコートに入っている状態で本当にしんどかったです。それでもみんなで声出して11人全員で守りました」と振り返った。藤枝明誠に「1対9」でボールを握られ、ハーフコートの中に11人で押し込められた80分だったが、それでもワンチャンスをものにした富士東は大金星を手に入れた。

 そして迎えた3回戦の袋井戦。序盤に正GK1植松聡也が相手選手との接触プレーで負傷退場というアクシデントに見舞われながらも「チームメイトを信頼していたので誰が出ても大丈夫だと思った」とキャプテンの言葉通り、藤枝明誠との一戦で得た自信が代わって入った1年生GK23竹川乗にも伝わり袋井を完封、1984年以来のベスト8進出を勝ち取った。

 自信が勝利を生み、目標はより高みへ。「最初はベスト8が目標でしたが、新しく赴任して来られた(朝倉徹)校長先生に『狙うなら優勝だろ』と喝を入れ直してもらって…それをめざしてないと先に行けないですから。ここからの目標は優勝です」と決勝ゴールを決めたFW9大倉匠も強いまなざしで語った。

 次戦の相手は聖隷クリストファー。プリンスリーグ所属の浜名を破り、こちらも勢いに乗っている格上だ。「練習試合は1-5でした。でも相手は関係ないので…自分たちの持ち味の守備を見せていければいいと思います」と冨永が話すように今の富士東にとって相手は関係ないのだろう。彼らが11人で守備を続ける限り、快進撃は止まらない。

(文・写真=西山和広)