東大出身の三段目須山、自己最高位で勝ち越し幕下昇進ほぼ確実 目標は東大卒だけに「東大関」

AI要約

東大出身力士が関取を目指して1歩前進。西三段目10枚目の須山が自己最高位で勝ち越しを決め、幕下昇進がほぼ確実に。

須山は理詰めで角界を歩んでおり、半年早く目標を達成。今後の課題は体重を増やすことで、130キロが目標。

希少な存在である須山は、東大関を目指して決意を新たにしている。

東大出身の三段目須山、自己最高位で勝ち越し幕下昇進ほぼ確実 目標は東大卒だけに「東大関」

<大相撲秋場所>◇10日目◇17日◇東京・両国国技館

 東大出身力士が、関取を目指して1歩前進した。

 西三段目10枚目の須山(26=木瀬)が阿龍をすくい投げで破り、4勝1敗。自己最高位で勝ち越しを決め、幕下昇進をほぼ確実にした。小手投げを食らっても粘り、一気にぶん投げた。「覚悟を決めてできた。体を入れ替えられた」と喜んだ。

 文学部哲学科卒の東大生らしく、理詰めで角界を歩んできた。22年夏場所の初土俵から注目を浴び「入って3年で(幕下に)上がる」。その目標に半年早く到達し「順調。達成できて良かった」とホッとした。

 今後の課題は「純粋に体重を増やす」こと。73キロで東大相撲部に入部し、104キロで入門。112キロで序ノ口デビューし、現在は118キロになった。「完成形は130くらい。まずは九州場所までに120キロ」と未来予想図を描く。

 「文武両道」を地で行く希少な存在だ。東大卒では、プロ野球は元ヤクルト宮台康平ら6人、Jリーガーも2人を輩出しているが、ともに現役はゼロ。角界では国立大出身力士は過去に4人いるが、関取はいない。かねて掲げていた目標は東大だけに「東大関」。75年創部の相撲部初のプロ力士が東大の“武”の顔になってみせる。【飯岡大暉】