打撃の古川黎明、堅い守備の黒川、走塁の迫桜 長所磨きあげ、走攻守そろったチームで8強狙う

AI要約

第77回秋季高校野球宮城大会の組み合わせ抽選が行われ、連合チームが注目を集めている。各校が持つ特長を活かし、バランスの取れたチームを形成している。

連覇を狙う聖和学園は再出発し、甲子園出場を果たした経験を武器に臨む。挑戦者として王者を目指し、泥くさい野球で勝利を目指す。

打撃の古川黎明、堅い守備の黒川、走塁の迫桜 長所磨きあげ、走攻守そろったチームで8強狙う

 第77回秋季高校野球宮城大会(19日開幕)の組み合わせ抽選が12日、仙台市内で行われ、25チームの主将と部長が集まった。上位3校は東北大会(10月12日開幕、福島)に出場する。

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 黒川・古川黎明・迫桜連合チームが、マイナスをプラスに変えて旋風を起こす。今秋より始動し、地区予選を見事に突破。連合チームでは4年ぶりに、秋の県大会出場を果たした。

 チームとしての活動時間は限られている。平日は各校で練習し、週末に集合して練習試合を中心とした練習を合同で行う。一見不利な練習環境だが、古川黎明の連合チーム笠原悠音(ゆうと)主将(2年)はプラスに捉える。「古川黎明の打撃、黒川のバッテリー間の連携と堅い守備、迫桜の走塁、それぞれ得意としている野球があるからこそ、バランスのとれたチームになる」。各校がそれぞれの長所を磨きあげ、走攻守そろったチームをつくっている。

 一緒にいる時間は短いが、信頼関係もできている。笠原主将は「自分の学校が一番精いっぱいやって力を付けなくてはいけない」と話した。お互いが使命感を持ちながら刺激し合うことで、限られた時間での練習でも絆を深めてきた。

 県大会出場は「各校の応援の力」と「黒川高校・阿部裕太監督からの日頃からのげき」が大きかったと周囲に感謝し、続けた。「目標はみんなで決めたベスト8」。3校の強みを生かし、気持ちをひとつに仙台との初戦に挑む。【高橋香奈】

 ○…聖和学園は貴重な経験を武器に再出発した。連覇へ向けた初戦は19日、仙台高専名取に決まった。今夏、創部20年で悲願の甲子園出場を果たした。高橋歩汰主将(2年)は「多少はプレッシャーも感じますけど、自分たちは優勝していないので、挑戦者として戦っていきたい」と意気込んだ。憧れ続けた甲子園をベンチから見た。「すごく良い景色だった。正直、活躍できなかったので、自分たちの代で恩返しがしたい」と、聖地で躍動するのが目標だ。先輩たちが残した「泥くさい野球」で、今秋も王者を目指す。