【WGP】サンマリノGP優勝の小椋藍を直撃「加藤大治郎さんが住んでいた街で勝てるなんて…夢にも思わなかった」“ゆかりの日の丸”でウイニングラン

AI要約

モト2クラスにMSIから参戦する小椋藍(23)が、3番グリッドから圧巻の試合運びで今季3勝目をゲット。今季初めてランキング首位に躍り出た。

小椋は右手の骨折が完全ではない中、驚異のパフォーマンスを見せて勝利。効果的な冷却方法が成果をもたらした。

今回の優勝は、他のレースと違い、予想外の結果であり、チームと共に大きな喜びを分かち合った。

【WGP】サンマリノGP優勝の小椋藍を直撃「加藤大治郎さんが住んでいた街で勝てるなんて…夢にも思わなかった」“ゆかりの日の丸”でウイニングラン

◇WGP 第13戦 ロードレース世界選手権 サンマリノGP 決勝 8日 ミサノサーキット(イタリア) ペン&カメラ=遠藤智

 モト2クラスにMSIから参戦する小椋藍(23)が、3番グリッドから圧巻の試合運びで今季3勝目をゲット。今季初めてランキング首位に躍り出た。当地は、2003年日本GPの事故が原因で亡くなった加藤大治郎さんがWGP参戦時に暮らした街。今も名前を冠した道があり、ゆかりの桜が残るなど、日本人選手には特別なサーキットだ。大治郎さんが250cc(現モト2)クラス王者となった2001年に使った日の丸をウイニングランで掲げた小椋を直撃した。

 -優勝おめでとう。一夜明けた気持ちは?

 小椋「正直うれしい。予選3番手で『せっかくフロントローを獲得したから表彰台に立ちたい』と思ったけど、優勝できるなんて…。自分でも驚いている」

 -前戦アラゴンGPはトップ10を目標にして8位。まだ骨折した右手は完全ではないけど。

 「金曜を終えたときは(右手が)アラゴンとほとんど変わっていない感じだった。それが土曜朝の走行(練習走行2回目)を終えたときに、びっくりするくらい調子が良くて。予選、決勝とも痛み止めを飲まなかった。金曜の走行後に、手というか体全体が熱くて氷水で冷やした。それからセッションごとに体を冷やしたのが良かったと思う。効果があった」

 -残り4周でトップに立った。いつごろ勝てると思った?

 「残り6~7周、(トップを走るアーロン・)カネットがミスをするようになったころ。後ろを走っていて、何カ所か自分の方が速いところがあった。前に出たらそこでリードを広げ、カネットの気持ちを折ってやろうと思っていた」

 -これで今年3勝目。カタルーニャ、オランダと比べてチェッカーを受けたときの喜びは?

 「うれしいという気持ちは同じくらい。ただ、今回は優勝できるとは思っていなかったし、そういう意味では特別うれしかった。チームもこの数戦、モト3もモト2もちょっと成績が下降気味だったから、ものすごく盛り上がった」