新潟医療福祉大GK桃井玲が初優勝のキーマン、参考は新潟GK小島亨介 9・4総理大臣杯開幕

AI要約

新潟医療福祉大のGK桃井玲が攻守に活躍し、全日本大学サッカートーナメントでチームを引っ張る

幼少期からサッカーを始め、努力を重ねて守護神のスキルを高める。技術と声でチームを支える

新潟小島を参考にしてプレーを磨き、個人賞経験もあり全国初制覇に向けチーム全体で日本一を目指す

 総理大臣杯・全日本大学サッカートーナメント(岩手、宮城)が4日に開幕する。6大会連続8度目出場の新潟医療福祉大(北信越1)は、1回戦で仙台大(東北1)と対戦。2年秋から守護神を担うGK桃井玲(4年)はステップワークを武器にゴールに鍵をかけ、長短織りまぜたパスで攻撃の起点ともなる。参考にするアルビレックス新潟GK小島亨介(27)のように攻守両面でチームをけん引し、全国初制覇に導く。

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 ポジショニングと抜群の反射神経でシュートを防ぎ、攻撃時もリスク管理を怠らずに味方に指示を出し続ける。桃井には技術、責任感、リーダーシップなどGKに必要な要素がハイレベルでそろう。「味方を安心させることが出来る選手がいいGKだと思います。勝ち上がるため、一番後ろから技術と声でチームを支えていきます」。

 守護神としてのスキルは努力を重ねて高めてきた。競技を問わず多くのアスリート、トレーナーのSNSを参考に筋トレに取り組み、アジリティも強化。「ステップワーク、ジャンプ力は確実に伸びています」と、シュートストップに必要な力を磨き続ける。

 持ち味であるビルドアップ力は、幼い頃の経験が土台にある。5歳でサッカーを始め、小学4年で本格的にGKを始めるまではフィールドプレーヤー。「パスに強弱をつけたり、1発で敵陣の深い位置を狙ったり。自信はあります」という足元の技術は、チームの戦術の1つになっている。

 参考にするのは新潟小島。「ホーム戦は(デンカSの)S席から見ています」と、日本代表経験者の攻守両面の立ち位置や振る舞いを観察し、自身のプレーに還元している。「身長が同じくらい(桃井180センチ、小島183センチ)でプレースタイルも近いと思っています。ぜひ1度、話を聞いてみたいです」と目を輝かせる。

 北信越勢として初めて準優勝した22年度の冬のインカレでは、大会ベストGKに選ばれた。全国の強豪が集うビッグトーナメントでの個人賞受賞は自信になったが、頂点に立てなかった悔しさは今でも胸に残る。「失点しなければ負けることはない。全員で一体感を持って日本一を狙います」。全国初制覇を目指す夏の戦いが、幕を開ける。【小林忠】

 ○…神奈川・桐光学園高1年時に全国総体準優勝、2年時に同総体優勝を経験した。今年6月には母校に教育実習で戻り、放課後はサッカー部の練習に参加。「いろんなことを思い出したし、指導したり相談に乗ることで違ったいい刺激を受けることができました」と振り返った。

 ◆桃井玲(ももい・りょう)2002年(平14)11月13日生まれ、東京・八王子市出身。清水北FC-FC東京U-15むさしを経て桐光学園高に進み、18年全国総体準優勝、19年全国総体優勝。新潟医療福祉大では2年秋から正GK。18年U-16日本代表候補。180センチ、77キロ。利き足は右。