【石川祐希を見て西田有志が進化】清水邦広が語る男子バレー日本代表「ロス五輪で歴代最強を超える」

AI要約

パリ五輪男子バレーボール準々決勝での日本対イタリア戦は歴史的な熱戦となり、日本の攻撃力が恐れられた。

石川祐希選手は徹底的なマークに苦しみながらも、イタリア戦で32点を奪い、圧倒的なパフォーマンスを見せた。

次回大会に向け、若手選手が石川選手から学び、日本代表はさらなる進化を遂げるだろう。

【石川祐希を見て西田有志が進化】清水邦広が語る男子バレー日本代表「ロス五輪で歴代最強を超える」

「連取した第1、第2セットで日本が見せた『攻めるバレー』に、対戦したイタリアは恐怖さえ覚えていたと思います」

歴史的な熱戦となったパリ五輪男子バレーボール準々決勝、日本対イタリア戦をこう振り返るのは、元日本代表でオポジットとして活躍した清水邦広氏(38)だ。

イタリア戦は「あと1点」が奪えず泣くことになりましたが、歴史に残る死闘を間近で見ることができ、感動しました。

直前のネーションズリーグで準優勝したことで、キャプテンの石川祐希選手(28)は五輪での4試合、徹底的なマークに遭いました。相手がサーブする際は常に狙われていましたし、スパイクを打とうと思えばブロックが必ず2枚、3枚付いてくるという状況。予選では苦しみました。

それでも、イタリア戦では「自分が点を決めにいくんだ」と真っ向から勝負を挑み、32点を奪った。一人でフルセットを超える得点を挙げるなんて、これまで聞いたことがありません。

僕が一緒にプレーしていた時の石川選手は、あまり言葉を発さないというか、淡々とプレーで引っ張っていくイメージでした。しかし、主将になってからは力強いガッツポーズを見せるなど、気迫を前面に出すようになった。チームに勇気を与える、素晴らしい姿勢だと感じました。

大会を通して大活躍したオポジットの西田有志選手(24)は、東京五輪後に一気に多彩な攻めを覚えましたが、これは若くして海外挑戦し、世界レベルの引き出しを持つ石川選手を間近で見ていたことが大きかったと思います。

次回大会では、髙橋藍選手(22)や西田選手も自分の経験を後輩たちに伝える立場になります。髙橋選手、西田選手が初出場した’21年の東京五輪での戦いぶりを見てバレーを始めた選手が代表入りする可能性も十分あります。

次の世代を担う新たな選手が加入することで、’28年のロス五輪に挑む日本代表は「歴代最強」と言われた今大会のチームを超えることは間違いないでしょう。

8月28日発売となる『完全永久保存版 2024パリオリンピック 日本男子バレーボール代表「10日間の激闘」全記録 「誇り高き笑顔と涙」BEST SHOT in Paris!』(小社刊・1430円)には、清水氏のロングインタビューに加え、元日本代表主将の山村宏太氏(43)へのインタビューを収録。日本を沸かせた石川祐希、髙橋藍、西田有志をはじめとした選手たちの戦いぶりと貴重な素顔を、密着写真とともに詳報している。