【G大阪】大卒新人ボランチ美藤倫が天皇杯でチャンスつかむ ヤットコーチとの特訓で進化中

AI要約

ガンバ大阪は非公開練習を行い、湘南ベルマーレ戦に向けて調整。

大卒ルーキーMF美藤倫にも出番が予想される。

美藤倫は遠藤保仁コーチとの特訓を通じて着実な成長を遂げている。

 ガンバ大阪は20日、大阪・吹田市内の練習場で非公開練習を行い、天皇4回戦の湘南ベルマーレ戦(21日、パナスタ)に向けて調整した。

 G大阪はリーグ戦からメンバーを入れ替えて臨むことが予想され、大卒ルーキーMF美藤倫(22)にも出番が与えられることになりそうだ。

 今季関学大から加入したボランチは「チャンスは少ないので、しっかりつかみ取ること。自分のやることをやるだけ」とこの機会に懸ける思いを語った。

 プロ1年目の今季、リーグ戦ではここまで2試合に出場しているが、記録上では合計3分のみと短い時間にとどまっている。それでも7月25日に行われたスペイン1部レアル・ソシエダードとの親善試合では、その能力の高さを感じさせるパフォーマンスを披露。幅広い動きとボール奪取からの効果的な配球で欧州の強豪相手にも堂々としたプレーで存在感を示した。

 「自主練も最後まで残ってやっていて、確実にうまくはなっている。練習でのゲーム形式でも余裕が生まれたし、1個奥を見られるようになって、余裕ができるようになった」と話す美藤は、プロに入ってからの着実な成長を実感している。

 それを支えているのが遠藤保仁コーチ(44)の存在だ。「本当に信じられないですよね」と話すレジェンドとのマンツーマン特訓は今季始動直後から続けられており、特にトラップからパス出しのスムーズさが向上した。「(以前は)トラップを意識しすぎてテンポが遅れることもあったが、今はスムーズに止められることが多いので顔を上げられて、時間のロスなく次のプレーに集中できる」。ソシエダード戦でテンポよく縦パスを入れられた理由は、技術と判断スピードのアップがもたらしたものだった。

 判断力を上げるために、遠藤コーチから周囲を見る必要性とコツと伝えられた。より遠い場所を見て、近くは間接視野で判断することを取り入れ、実践。まだまだ体得の域には達していないが「首を振ることを口酸っぱくヤットさんに言ってもらえて、(ソシエダード戦では)相手を見ることができてスムーズに前を向けた」と試合でも変化を感じるまでになったという。

 「言うことが異次元」というコーチからの学びで進化を続けるレフティーは、湘南戦でもその確かな変化を見せるべく準備を進めている。【永田淳】