「泣かないで…」負傷離脱・清水梨紗と長谷川唯が“荷物整理のちハグ”、田中美南は「RISA 2」ユニを…“TVに映らない”五輪なでしこ舞台裏

AI要約

清水梨紗という選手がパリ五輪で負傷しチームを離れることになった。彼女は常に盟友である長谷川唯と共に若い頃から世界で戦ってきた選手であり、チームにとって重要な存在だった。

清水は初戦のスペイン戦で負傷し、チームを離れることになった。彼女は自らの無念さを周囲に吐露するよりも、チームを気遣っていた。そして、笑顔でチームメイトに金メダルを取るように励まし続けた。

清水の離脱はチームに大きな影響を与えたが、彼女の強い精神力とチームへの献身がチームメイトに感動を与えた。

「泣かないで…」負傷離脱・清水梨紗と長谷川唯が“荷物整理のちハグ”、田中美南は「RISA 2」ユニを…“TVに映らない”五輪なでしこ舞台裏

 なでしこジャパンはパリ五輪で強豪各国と激戦を繰り広げ、新世代の台頭も目立った。彼女たちが見せた素顔や舞台裏――第2回は負傷で離脱した清水梨紗と、仲間たちのつながる想いについて。〈NumberWebノンフィクション:全3回〉

 清水梨紗と長谷川唯は、幼少期から常に盟友であり続けている。

 日テレ・東京ヴェルディベレーザの下部組織出身で、なでしこジャパンでも世代別代表を含めて10代の頃からずっと世界を相手に戦ってきた。さらには新シーズンからはマンチェスター・シティ・ウィメンで再び、同じユニフォームに袖を通す。

 長谷川いわく、2人は「毎日いつも、連絡を取り合っている」ほどの関係だ。

 それほどまでに日常的にやり取りするからだろうか。パリ五輪帰国時の取材対応で、清水がケガでチームから離脱した際の出来事について問われると「感動的なものはないですよ」と話していたのだが――。

 清水は長らく、なでしこジャパンの右サイドを切り盛りしてきた。そんな彼女にとって2度目となる五輪の舞台が暗転したのは、初戦スペイン戦の後半21分だった。相手の仕掛けに対応しようとした瞬間、足を取られるようにスリップした。清水はピッチに倒れたまま交代を要求し、担架へと乗せられた。

 サッカーは五輪開会式前から競技が始まる。それゆえ清水は「見てくださる他競技の人たちの力になったり、日本を盛り上げられればと思います。初戦にこだわっていきたいです」と、大会前に意気込んでいた。

 そんな清水が、わずか1試合でチームを離れる。その事実は、単に選手が1人少なくなること以上の意味をチームに与えていた。

 誰よりも辛かったのは当の本人であることは想像に難くない。それでも清水自身は努めて気丈に振る舞った。チームに離脱を伝えるミーティングでは、自身の無念さを吐露するよりも、むしろ周囲を思いやった。

「私は大丈夫だから、金メダルを取って日本に戻ってきて」

 また最後にチームメイトと別れの挨拶をする時も、笑顔で仲間を励まし続けた。