【セルジオ越後】駅伝のように最前線からGKまでタスキつないで守った 本番では目が覚める一撃を

AI要約

フランスとの親善試合で日本は引き分け、勝ち点1を取るも、守りに徹する姿勢がトーナメント進出に繋がらない可能性を示唆。

五輪代表はA代表とは異なるチームであり、ランキングに惑わされず攻撃的な姿勢を持つべきだとの指摘。

日本は早朝の試合をこなし続ける中、眠気に耐え続けるファンにとっても本番では目を覚ますようなプレーが期待される。

【セルジオ越後】駅伝のように最前線からGKまでタスキつないで守った 本番では目が覚める一撃を

<パリ五輪サッカー男子(U-23)国際親善試合:フランス1-1日本>◇17日(日本時間18日)◇トゥーロン(スタッド・マイヨール)

 メダルを取るためのサッカーではないね。1次リーグ突破用の戦いだね。守って守ってなんとか引き分けで、勝ち点1を取る。これでは、トーナメントで勝ち進むことはできない。

 駅伝みたいにリレーしながら守ったね。最前線から中盤へ、中盤からDFラインへ、最後はGK。11人がたすきをつなげてなんとか最少失点で抑えた。大岩監督は、ファイナリストを目標に掲げたが、自らその言葉を否定するような戦術だ。なんとかしのいで引き分けようとする気持ちが、90分間続いた。

 A代表には強豪がいるけれど、五輪代表に強豪はいない。FIFAランキングは当てにならない。A代表とはまったく別のチームだし、ランクの数字に惑わされてはいけない。本番前の最後の実戦なのに、なんで守ろうと決めつけて試合に入るのか、理解に苦しむ。

 「いい守りからいい攻撃へ」。前半は耐えて後半勝負。A代表も同じで「なんで?」と疑問符が付く。特にこの日は、運良く前半に先制した。狙いが狂ったのかな? 当初の予定通りだと思うけれど、後半開始から攻撃的な選手を投入したが、1-0のスコアで役割が分からなくなったって感じだね。また守ったからね。

 日本時間、早朝4時の試合。五輪本番も同じ時間帯の試合が続く。日本は相手の猛攻に耐え、テレビの前のファンは眠気に堪える日が続くのかな。頼むから、本番では目が覚めるような一撃を見せてほしいね。

 (日刊スポーツ評論家)