女子ゴルフ 古江彩佳、「五輪には行けなかったが、このフランスのメジャーで勝てて、気持ちを晴らせた」【エビアン選手権】

AI要約

古江彩佳がメジャー制覇を果たし、日本人女子4人目の快挙を達成した。彼女は65で回り、通算19アンダーで劇的な逆転勝利を飾った。

古江は五輪代表入りを逃したが、この大会での優勝で気持ちを晴らし、米ツアー2勝目を挙げた。

古江の偉業が笹生優花ら他の日本選手にも祝福され、日本女子ゴルフ界に活気を与えた。彼女の快挙はパリ五輪に向けて日本の期待を高めた。

女子ゴルフ 古江彩佳、「五輪には行けなかったが、このフランスのメジャーで勝てて、気持ちを晴らせた」【エビアン選手権】

◇14日 女子ゴルフメジャー第4戦 アムンディ・エビアン選手権最終日(フランス、エビアンリゾートGC)

 【エビアン(フランス)テッド・ムース】古江彩佳(24)=富士通=が、日本人女子4人目のメジャー制覇を果たした。65で回り、通算19アンダー。最終18番で3メートルのイーグルパットを入れる、劇的な逆転優勝だった。米ツアー本格参戦3季目で、通算2勝目。

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 パリ五輪の開幕を目前にしたフランスのアルプス山麓で、一足早く君が代が流れた。日の丸を持ったパラシューターが、空から下りてくる。それを体に巻いた古江は、優勝カップにキス。「五輪には行けなかったが、このフランスのメジャーで勝てて、気持ちを晴らせた。うれしいの一言です」と、笑顔いっぱいに語った。

 五輪の日本代表入りを熱望していたが、最終選考試合となったKPMG全米女子プロ(6月)で19位に終わり、最後の最後で山下美夢有(加賀電子)に出場権を譲って涙を流した。2021年の東京五輪でも代表入りに一歩及ばなかった。だが、その直後に出たこの大会で4位になり、それがブレークのきっかけになって、米ツアーに転身した。エビアンは幸運をもたらす地になった。

 May the force be with you(フォースとともに)―。映画「スター・ウォーズ」シリーズで、戦士らが「神のご加護を」の意味を込めて口する合言葉だ。13番までなかなかプレーがかみ合わず、14番パー3の第1打も納得できずに落ち込みそうになった古江は、その言葉を心の中で唱えた。すると、その10メートルのパットが沈み、次の15番も12メートルを決めたりと、3連続バーディー。そして18番パー5のイーグルへつながった。まさに神懸かりだった。

 日本人女子のメジャー制覇は、今季だけでも全米女子オープンの笹生優花に続き2人目。今大会にはその笹生と山下のパリ五輪日本代表2人も出場し、古江の偉業を祝福した。快挙のバトンは、パリへと受け継がれる。

 

 ▼古江彩佳(ふるえ・あやか) 2000(平成12)年5月27日生まれ、神戸市出身の24歳。153センチ、54キロ。3歳からクラブを握り、滝川二高時代にナショナルチーム入り。卒業1年目の富士通レディスでアマチュア優勝し、プロ転向。出場予選会(Qスクール)をへて、22年から米ツアー本格参戦。日本ツアー8勝、米ツアー2勝。ディズニーランドと浜崎あゆみの大ファン。(写真はAP)