J1アブスパ福岡・長谷部監督「決断が悪い方にいった」 土壇場の追加タイムに追いつくも…攻撃的采配が裏目

AI要約

福岡は後半追加タイムに同点に追いつき勢いをつけたが、カウンターで逆転を許し、悲劇を味わった。

長谷部監督は勝ち点を積むためにリスクを取り、結果的に逆転を許してしまったことを悔やんだ。

試合前まで6戦不敗だった福岡が苦杯を舐める結果となり、ACL圏内進出への道が遠のいた。

J1アブスパ福岡・長谷部監督「決断が悪い方にいった」 土壇場の追加タイムに追いつくも…攻撃的采配が裏目

 ◆明治安田J1第22節・福岡1―2京都(7日、ベスト電器スタジアム)

 スタジアムの歓声が悲鳴に変わった。後半追加タイムに同点に追い付き勢いに乗った福岡に悪夢が待っていた。京都にカウンターを食らって逆に失点。「自分の決断が悪い方にいった」。長谷部監督はショッキングな黒星の全責任を背負った。

 0―1で迎えた後半追加タイム。長谷部監督はヘディングの強いセンターバックの田代を前線に置くパワープレーに出た。その采配が当たって田代が頭でゴール。「勢いを大事にしたかった。勝ち点を積むことを大事なリーグ戦ですから、結果論で言うと引き分け以上をつかむべきだった」。長谷部監督は逆転を狙って田代を前線に残したが、同点ゴールの6分後にその決断が裏目に出て勝ち点を積めなかった。

 福岡は前半27分に好調なFWウェリントンを欠くアクシデントがあった。ウェリントンがボールを収めて紺野がゴール前に運ぶ攻撃で試合の主導権を握ったが、途中交代。脚の不調とみられる。セカンドボールを拾えなくなる展開となり、後半2分に先制点を献上。主導権を握れないまま迎えた最終盤に追い付いただけに痛い黒星となった。

 試合前まで6戦不敗で勝てば5位に浮上し、2位と勝ち点2差とアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)圏内に食らいつくことができた。長谷部監督はロッカーで決断を選手にわびた後、「(ゴールを狙える)いいところに入っていけている。強くなる手前まできているんだよ」と選手を奮い立たせた。(向吉三郎)