目は外部に向き出しになっている唯一の臓器「ゴルファーの紫外線対策はサングラスだけじゃ足りません!」

AI要約

紫外線は目にも影響を与えることがある。

ゴルファーは紫外線対策をしっかり行うべき。

帽子、サングラス、コンタクトレンズなどのアイテムを組み合わせて使用することが有効。

目は外部に向き出しになっている唯一の臓器「ゴルファーの紫外線対策はサングラスだけじゃ足りません!」

紫外線は春から秋にかけて皮膚にダメージを与えることで知られていますが、実は、目は1年中降り注ぐ紫外線の影響を受けています。「目に当たった紫外線は角膜(黒目) で吸収されます。吸収されなかった紫外線の一部は、水晶体(目の中のレンズ)や網膜(一番奥にある薄い膜)などへ入り、目の健康に影響を及ぼすことがあります」と説明するのは、金沢医科大学眼科学の佐々木洋教授。

では、コース内で紫外線を浴びまくっているゴルファーの紫外線対策には、どのような方法があるのでしょうか。

 

「紫外線から目を守るには、サングラス、コンタクトレンズ、眼鏡などのアイテムが有効です。いずれも紫外線をカットする機能を備えたレンズを装着することが重要です。とはいえサングラスは、どうしても側面の隙間から紫外線が入り込みます。それを防ぐには、ツルが太く、レンズが大きく、顔のカーブにフィットしたものを選ぶ必要があります」

 

「レンズの濃さによってはかえって紫外線が目の奥に入ってしまうので、薄い色のレンズがオススメです。一方、コンタクトレンズは黒目に密着して周囲の白目までを覆うので、紫外線が目に吸収されるのをほぼブロックします。サングラスやコンタクトの用意がない場合でも、ふつうの眼鏡を持っているならかけたほうがいいでしょう。レンズが透明でも紫外線カット機能に変わりはないからです」と、佐々木教授は教えてくれました。

 

「帽子も有効です。ゴルファーの皆さんは、ふだんから熱中症対策としてキャップをかぶっていると思いますが、キャップは目に入る紫外線を予防するのにも役に立ちます。できればツバが幅広で7センチ以上の長さがあるものを、深めにかぶるようにしましょう。ツバが360度ぐるりとついている(バケット)ハットも紫外線対策に効果があります」

 

「また、日傘は暑さ対策にはなりますが、紫外線対策としては効果が少なく、UVカット率は10~30%です。さまざまな角度から散乱してくる紫外線を避けることができないからです。カートや木の下など日陰に入った場合も、カット率は25 %しかありません」

 

多くのゴルファーが使う日傘の紫外線対策効果が低いとは、意外でした。

 

「紫外線対策として効果の高いアイテムを順に挙げていくと、コンタクトレンズ、サングラス、眼鏡、帽子、日傘となります。ゴルファーの皆さんは、さまざまなアイテムを2つ、あるいは3つ併用することによって、より高い紫外線カット効果を得るように工夫してはいかがでしょうか」

 

例えば、帽子+眼鏡、コンタクトレンズ+サングラス+帽子というように、併用することで紫外線のカット率を上げ、目を守ってゴルフを楽しみましょう。

 

解説・佐々木洋 金沢医科大学医学部眼科学講座 教授

自治医科大学、米国オークランド大学眼研究所を経て、1996年金沢医科大学眼科へ移籍。2005年から現職。国内外で紫外線関連眼疾患の疫学調査を行い、白内障の臨床、疫学、基礎研究において日本をリードしている。これまでに行った白内障手術は4万件以上。特定非営利活動法人 紫外線から眼を守るEyes Arc理事長。

 

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