高山善廣支援の「TAKAYAMANIA3」9・3後楽園ホールで開催…盟友・鈴木みのるが柴田勝頼と一騎打ち

AI要約

プロレスラー・高山善廣の頸髄損傷を乗り越える闘いを支援する大会が行われた。高山はリハビリを続けながら、妻との外出も楽しんでいる。

「TAKAYAMANIA3」では、鈴木みのると柴田勝頼のシングルマッチが組まれ、武藤敬司などもゲスト参戦。柴田は高山のためにエネルギッシュな試合を約束する。

大会当日の高山の参加は未定だが、自らの気持ちで来場したいと願っている。カードは高山の意向が反映され、鈴木は柴田に勝利を約束する。

高山善廣支援の「TAKAYAMANIA3」9・3後楽園ホールで開催…盟友・鈴木みのるが柴田勝頼と一騎打ち

 頸髄(けいずい)完全損傷の大ケガとの不屈の闘いを続けているプロレスラー・高山善廣(57)を支援する大会「TAKAYAMANIA(タカヤマニア)EMPIRE3」(9月3日、東京・後楽園ホール)の発表会見が4日、都内で行われた。

 高山は2017年5月4日のDDT大阪・豊中大会でのリング上の事故で負った負傷のリハビリ中で「TAKAYAMANIA」の開催は2019年8月26日の「EMPIRE2」以来5年ぶりとなる。

 この日の会見では、高山の所属事務所の石原真社長がまず高山の現状について、「首から下が動かない体の麻痺(まひ)が以前より良くなっているということはありませんが、本人は黙々とリハビリを続けています」と報告。「本人は『1か所、何かがつながれば、すごくいい感じがする。何かが変わる感じがする。そういう体の感触だ』と言っております」と明かした。

 また、高山が介護士の資格を取った妻・奈津子さんの運転のもと「映画を観に行ったり、外食したり、海が見たいと江ノ島に行ったりしています」と映画「ゴジラ―1.0」や「アイアンクロー」を劇場に観に行ったことも報告した。

 さらに会見に同席した高山にとって盟友的存在の鈴木みのる(56)は「相変わらず口は悪いです。大体、俺と話すると、レスラーの誰かの悪口、『だから、あいつはしょっぺえんだよ』とか話してます。プロレスも動画で楽しめるようになったみたいだから」と面会した際の様子を明かした。

 「俺は高山を哀れんでほしくて、こういうことを発表してるんじゃない。みんなの声で高山に生きる活力を与えたくてやっている。かわいそうだなでなく、俺の力で高山に立ち上がる勇気を与えてやろう。力をもらえたのを返そうと。大体、あんなに口悪かったら、全然、かわいそうじゃないですよ。弱気な言葉は全く聞いてないですね。それが俺にとっては希望の一部になってます」と鈴木。

 会見では、9月3日の「TAKAYAMANIA3」の開催詳細も発表された。

 全5試合が行われ、メインイベントでは、鈴木が現在、AEW所属の柴田勝頼とシングルマッチで対戦する。特別ゲストには、武藤敬司さん、山崎一夫さん、小橋健太さん、高木三四郎という高山さんゆかりのレスラーが参戦。武藤さん参加のトークショーも行われる。

 エキシビジョンマッチ以外では、2017年のリング上で負った頭部硬膜下血腫の大ケガ以来初の日本マットでの試合となる柴田は「9月3日、 メインで鈴木選手とのシングルマッチを務めさせていただくことになりました。大変、光栄かつ高山さんのために試合で協力できる機会が訪れたこと、そして日本で試合ができる場所を与えて下さったことに感謝の気持ちでいっぱいです。決して医学では説明できないエネルギーがプロレスのリングには存在するのです。そのエネルギーをリングの上から、高山さんの細胞にしっかり届くようなプロレスをして、少しでもいい刺激になれるように気合を入れて戦います」とコメントを寄せた。

 会見では、この柴田の言葉を受けての高山の「柴田の言葉を受けて、ますます期待が高まりました。オレが嫉妬してリング上に殴りに行きたくなるような試合を期待しています」との言葉も紹介された。

 この言葉を受け、鈴木は「5年ぶりの大会がやっと形になり、対戦カードも決まりつつある。カードは高山の意見が反映されているんだよ。メインは俺が高山に見せたい、見せつけたいという試合。。高山に俺、元気だろと見せつけたいんだ」と気合たっぷり。

 相手の柴田については、「柴田のいるアメリカでの対戦の話もあったけど、今回、こういう形でリングに上がることになって、運命めいた気はしています。プロレスをやらなければいけないという感じですかね」ときっぱりと言うと、「柴田は死に損なって今も生きている。この試合は『生きる』がテーマになると思う。俺はそれがテーマでリングに上がっている。俺は命ががある限り生き続けたいと思ってるし、それは柴田も一緒だと思う」と続けた。

 最後に大会当日の高山自身の参加について、石原氏は「体調次第です。本人は来たいという気持ちはありますが、お約束はできない段階です」とだけ答えていた。(中村 健吾)