中国バド選手の試合中急死に日本AED財団「スポーツ現場の突然死」緊急メッセージを公式HPに

AI要約

中国ジュニア代表のバドミントン選手が試合中に心停止で急死し、日本AED財団が注意喚起を行った。

AEDの重要性、救命処置の必要性、EAPの提案などが呼びかけられた。

スポーツ現場での心臓突然死を防ぐために適切な対応が必要であることが指摘された。

 バドミントンの中国ジュニア代表、張志傑(Zhang Zhi Jie)さんが試合中の「心停止」によって17歳で急死した事態を受け、日本AED財団が緊急メッセージ「スポーツ現場の突然死」を公式ホームページで発信した。

 6月30日、インドネシアのジョクジャカルタで開催されたアジア・ジュニア選手権で突然、張選手が試合コート上で前のめりに倒れた。救急搬送されたが、病院で息を引き取った。インドネシア協会は、死因は「心停止」との見解を示していた。

 この件を受け、同財団が緊急性を持って注意喚起を促した。

 「選手は倒れた後、その場での胸骨圧迫(心臓マッサージ)もAEDの使用もないまま担架で運ばれ、残念ながら病院で死亡が確認されました」として「17歳という若い、有能な選手がスポーツ現場で突然死をとげたことは痛恨の極みであり、深い哀悼の意を捧げます」と悼んだ。

 「スポーツ中の突然の心停止は決してまれではありません。しかし、しっかりと準備をして、素早くAEDを用いた救命処置を行うことが出来ればスポーツ中の心臓突然死はゼロを目指すことが出来ます」と力を込め「今回の出来事について原因の詳細は分かりませんが、AEDをすぐに使えば、電気ショックが必要な心停止かどうかをまず器械が判断し、音声で教えてくれるので、それに従ってショックボタンを押せば済むことです。加えてその前後に強く、速く、絶え間ない胸骨圧迫を行うことが救命に重要です」と説明した。

 以下、原文まま。

 「スポーツの現場にはAEDが用意されていることが大事で、もし設置されていないことがわかっていれば、緊急時に備えてAEDを携行することも勧められます」

 「また参加選手を含め、関係者はスポーツ開始前に必ず、AEDの場所を確認することを習慣にしてください」

 「そして何よりも、人が目の前で倒れたら医者の到着を待つのではなく、一秒でも早く、現場に居合わせたコーチ、選手、審判、観客の誰もがとっさに手を貸すことが求められます。すぐに手分けしてAEDを取り寄せ、119番に通報することが重要です。そのために日頃から訓練をしておくと役に立ちます」

 「日本AED財団ではスポーツ現場におけるEmergency Action Plan(EAP)(心臓突然死を防ぐための危機管理対応マニュアル)を提案しています」

 「この不幸な出来事の翌日、2024年7月1日に、日本ではAEDが使えるようになってちょうど20周年を迎えました。このような不幸な出来事を繰り返さないためにも、あらためて、皆様に覚えて頂きたい言葉があります」

 「まず呼ぼう、AED」

 このメッセージを出した後、公式ホームページのニュース欄に提案するEAPを再掲し、AEDの普及、啓発、教育、訓練を呼びかけていた。