未来の侍戦士が「由伸塾」に大興奮 ジャパン大学代表合宿

AI要約

元巨人監督の高橋由伸氏が侍ジャパン大学日本代表の合宿で臨時コーチを務め、未来の選手たちに指導を行った。

高橋氏は選手たちに国際試合でのプレーについてアドバイスし、交流を深めた2日間だった。

選手たちは高橋氏の指導から多くを学び、将来への希望を抱いていた。

未来の侍戦士が「由伸塾」に大興奮 ジャパン大学代表合宿

 【伊藤幸男の一期一会】7月にチェコで行われる「プラハ・ベースボールウイーク」などに参戦する侍ジャパン大学日本代表の合宿(平塚市)に、元巨人監督の高橋由伸氏(49)が臨時コーチとして初指導した。同代表の堀井哲也監督(62)が慶大の先輩に当たる縁から実現したもので6月30日と1日の2日間、野手陣を指導。未来の侍戦士は通算321本塁打をマークしたレジェンドの金言に耳を傾けた。

 初日はフリー打撃の合間に個々の質問に答えつつ指導。最後は自らのティー打撃でゴロよりライナーを心掛けるよう訴えた。2日目は社会人との練習試合を視察した。「大学生でもレベルの高い選手が集まっているから質問のレベルも高い。将来の日本球界を背負っていくのは彼らだと思うので、自分が感じたことは伝えさせてもらった」。時に笑顔を交えつつ打席での心構えや技術を伝える姿に、真剣味を感じた。

 記者は高橋氏を慶大入学時から取材してきた。東京六大学通算23本塁打は今な最多記録だが、国際試合にも部類の強さを誇っていた。慶大4年時のインターコンチネンタル杯では上原浩治氏(49=当時大体大、元巨人など)らと当時無敵のキューバを撃破。巨人入り後も04年のアテネ五輪で主砲として銅メダルに貢献した。ただ国の威信をかけ、内角スレスレに投げ込んでくる中南米やアジア勢の怖さははるか昔に聞いたことがある。だから初めて国際試合に挑む後輩に「何が起きても動揺しないこと。ストライクゾーンとかいろいろあるけど、どんなことでも動揺しないでプレーしてほしい」と助言を送った。

 密にコミュニケーションを取った2日間に選手も興奮気味だった。幼少時代にフォームをまね、球場でも生観戦した早大・吉納翼外野手は「タイミングの大切さと、左手を使ってボールを運ぶ感覚を学びました」と顔を紅潮させながら話した。

 身振り手振りを交えつつ後進を熱血指導する高橋氏の姿に、記者も喜びを感じ取っていた。