イタリアはほぼ何もできなかった…… スイスが充実の内容で勝利を掴む

AI要約

スイスがイタリアを2-0で破り、ベスト8進出を果たす。

スイスの攻撃とイタリアの守備の攻防が続くも、スイスが得点。

イタリアはリードを広げられず、流れをつかめないまま敗れる。

イタリアはほぼ何もできなかった…… スイスが充実の内容で勝利を掴む

ラウンド16

スイス 2-0 イタリア

ラウンド16の戦いが始まった。最初の対戦カードはスイス対イタリアだ。

スイスは優勝候補のドイツと互角の戦いを演じ、ここまで攻撃に守備に上々の安定した戦いぶりを見せてきた。その戦術を支える不動のセンターラインはそのまま、近年はベスト16続きだったが、久しぶりのベスト8進出を目指す。対するイタリアはステファン・エルシャーラウィやニコロ・ファジョーリが初先発。強豪相手に機能しなかった中盤の駒を大きく変えて臨んだ。

前半の立ち上がりは、ややスイスが優勢で進む。シンプルにクロスやロングボールを入れゴールを狙うが、イタリアの集中力が高く、悉く跳ね返していく。そのイタリアもボールを保持する時間はあるが、スイスの素早い寄せにパスの精度がいまいち上がらず攻め上がることができない。

16分、スイスの素早い攻撃を防ぐとイタリアのカウンターが発動。左サイドのエルシャーラウィがドリブルで持ち上がり、ペナルティエリア付近でファールを誘い、FKを得る。キッカーがシュートを打つと見せかけ、壁の上を越えるパスを選択。裏へ走り込んだジョヴァンニ・ディ・ロレンツォがフリーでシュートを放つもミートできず、先制点とはならなかった。

スイスも23分に決定的なチャンスを迎える。裏に抜け出したブレール・エンボロがペナルティエリア左側でGKと1対1に。エンボロはファーへ巻いたシュートを放つが、イタリアの守護神ジャンルイジ・ドンナルンマが冷静に弾いてこれを防いだ。

その後もスイスの優勢で進むが、イタリアも集中力が高くミスを犯さない。なかなか打開策を見出せないように見えたスイスだったが、37分にようやく攻撃が実を結ぶ。守備を固めるイタリアをバックパスで引き出し、その隙をついてすかさず左へ展開。イタリアの守備はサイドで攻撃を遅らせることに成功したが、肝心の中が間に合っていなかった。MFレモ・フロイラーがペナルティエリア中央に走り込むと、そこに折り返しのパスが通り、強いシュートを放つ。慌ててジャンルカ・マンチーニが体を投げ出したがボールはゴールへと突き刺さった。

スイスが一瞬の隙をついて巧みに先制点を奪取に成功。その後は流れは変わらず、前半を1-0で折り返した。

後半はイタリアのキックオフで始まった。クロアチア戦で殊勲のゴールを決めたザッカーニを投入して、勢いづきたいところ。しかしスイスに簡単にボールが渡ると、最初のチャンスをものにする。左サイドに展開した後、ペナルティエリア内に入ってきたFWルベン・バルガスにパスを通す。イタリアはマークを外して迷ったのか、寄せが緩慢になり、バルガスに余裕を持たせる時間を与えてしまう。彼は前を向き、体制を立て直し、冷静にゴール左上にシュートを決めた。

リードを広げられたイタリアは、スイスがペースを落とした影響でボールを保持する時間が少しずつ増えてくる。しかし中を固めたスイスにボールを持たされているといった感が拭えない。右サイドのフェデリコ・キエーザに何度もボールを託すが、一向に連動性が生まれない。64分に攻撃の要であるニコロ・バレッラを下げ、マテオ・レテギをピッチに送る。しかし流れを呼び込めない。

イタリアはさらに中盤2枚替えでリフレッシュを図るも、試合巧者なスイスは、中を割らせずピンチの芽を積み続ける。そしてイタリアはそのまま何もできずにタイムアップ。スイスは盤石の戦い方でベスト8進出を決めた。

[スコア]

スイス 2-0 イタリア

[得点者]

スイス

37分 レモ・フロイラー

46分 ルベン・バルガス

イタリア

なし

[ラインナップ]

スイス

監督:ムラト・ヤキン

GK
1ヤン・ゾマー(インテル)

DF
ファビアン・シェア(ニューカッスル)
マヌエル・アカンジ(マンチェスター・シティ)
リカルド・ロドリゲス(トリノ)

MF
ミシェル・アエビシェール(ボローニャ)
レモ・フロイラー(ボローニャ)
グラニト・ジャカ(レバークーゼン)
ファビアン・リーダー(スタッド・レンヌ)

FW
ダン・エンドイェ(ボローニャ)
ブレール・エンボロ(モナコ)
ルベン・バルガス(アウクスブルク)

交代出場・退場

71分 バルガス→シュテフェン・ツバー(AEKアテネ)

71分 リーダー→レオニダス・ステルギウ(シュツットガルト)

77分 ヌドイェ→バンサン・シエロ(トゥールーズ)

77分 エンボロ→クワドオ・ドゥアー(ルドゴレツ)

92分 アエビシェール→レナト・シュテフェン(ルガーノ)

イタリア

監督:ルチアーノ・スパレッティ

GK

ジャンルイジ・ドンナルンマ(パリ・サンジェルマン)

DF

ジョヴァンニ・ディ・ロレンツォ(ナポリ)

ジャンルカ・マンチーニ(ローマ)

マッテオ・ダルミアン(インテル)

アレッサンドロ・バストーニ(インテル)

MF

ブライアン・クリスタンテ(ローマ)

ニコロ・バレッラ(インテル)

ニコロ・ファジョーリ(ユヴェントス)

FW

ジャンルカ・スカマッカ(アタランタ)

フェデリコ・キエーザ(ユヴェントス)

ステファン・エルシャーラウィ(ローマ)

交代出場・退場

45分 エルシャーラウィ→マッティア・ザッカーニ(ラツィオ)

64分 バレッラ→マテオ・レテギ(ジェノア)

75分 クリスタンテ→ロレンツォ・ペッレグリーニ(ローマ)

75分 ダルミアン→アンドレア・カンビアーゾ(ユヴェントス)

86分 ファジョーリ→ダビデ・フラッテージ(インテル)