昨年は大会新人賞、久光スプリングスの19歳スター候補が〝大人〟のプレーで魅せた!【V・サマーリーグ西部大会】

AI要約

バレーボール女子のV・サマーリーグ西部大会が熊本市で開幕し、久光スプリングスがカノアラウレアーズ福岡に逆転負けを喫す。

サマーリーグは若手の強化育成を目的に行われ、13チームが参加している。

久光は中国の遼寧東港女子排球隊に快勝し、新シーズンに向けた期待が高まる。

昨年は大会新人賞、久光スプリングスの19歳スター候補が〝大人〟のプレーで魅せた!【V・サマーリーグ西部大会】

 バレーボール女子のV・サマーリーグ西部大会が28日、熊本市の熊本県立総合体育館で開幕し、Vリーグ女子1部(V1)の久光スプリングスはV3のカノアラウレアーズ福岡にセットカウント1―2(25―19、22―25、12―15)で逆転負けを喫した。遼寧東港女子排球隊(中国)には同2―0(25―16、25―15)でストレート勝ちした。久光は29日にV2のフォレストリーヴズ熊本、V1のJTマーヴェラスと対戦する。今大会は基本的に2023~24年シーズンのチーム名表記で実施される。

 サマーリーグは若手の強化育成を目的に開催され、西部大会にはVリーグ勢(V1、V2、V3)や西日本大学選抜など13チームが参加。3組に分かれた2日間の予選グループ戦を経て、最終日の30日に順位決定トーナメント戦を行う。なお、24~25年シーズンから新リーグ「SVリーグ」が始動することに伴い、サマーリーグは今大会が最後の開催となる。

 久光のスターティングメンバー(第1セット)は、カノア戦が、中川美柚(24)、深澤めぐみ(21)、万代真奈美(26)、吉武美佳(21)、平山詩嫣(23)、金森晴香(28)、リベロ・高橋葵(18)。遼寧東港女子排球隊戦が、中島咲愛(25)、北窓絢音(19)、万代真奈美(26)、吉武美佳(21)、平山詩嫣(23)、金森晴香(28)、リベロ・西村弥菜美(24)。

 開幕戦でV3のカノアに敗れた久光は黒星スタートのショックを引きずることなく、中国のチームに快勝した。身長204センチのミドルブロッカーを筆頭に「高さ」を誇る相手に、狙い通りにサーブで攻略。光ったのは高卒2年目の北窓だった。各セットでサービスエースを決めただけでなく、後衛時には好守で支え、レフト側からのアタックでもポイントを重ねた。「先輩たちに頼るばっかりではなく、そうですね…自立といいますか、調子が悪いときでも自分で立て直せるようになることが今のテーマです。周りから『アヤネは一人でも大丈夫だね』と思っていただけるように…」

 新シーズンに向けて飛躍が期待されるアタッカーは、入団1シーズン目を一緒に過ごした外国人のマッケンジー・アダムス(23~24年シーズン限りで退団)のプレーを間近で見て、追求すべき方向性が定まったという。「マック(アダムスの愛称)からは多くのことを学びました。守備もサーブレシーブも素晴らしかったし、攻撃でも要でチームの真ん中にいる選手でした。私もディフェンスからリズムをつくる役割を担っていきたい」。昨年のサマーリーグでは新人賞に該当する「フレッシュスター賞」に輝いた。7月6日で二十歳を迎える北窓が、10代最後の公式戦を通して「大人への階段」を駆け上がる。

(西口憲一)