【宝塚記念 俺のチェックポイント】雨予報も味方に、反撃材料そろったソールオリエンス 復活するならここだ!

AI要約

昨年の皐月賞馬ソールオリエンスが苦戦続くも、京都芝外回りでの条件に期待。過去の経験や調整を生かし、復活への道を模索中。

調教師の手塚氏は外回りコースを歓迎し、ブリンカーを外して末脚を生かす方針。調整では坂路やWコースでのトレーニングに一工夫。

天気予報も後押しとなり、雨が降れば外差し馬場に期待。ソールオリエンスの再生を期待する声もある。

【宝塚記念 俺のチェックポイント】雨予報も味方に、反撃材料そろったソールオリエンス 復活するならここだ!

上半期を締めくくる宝塚記念の出走馬を各記者の視点で分析する『俺のチェックポイント』。2日目は東京サンスポの板津雄志記者が、昨年の皐月賞馬ソールオリエンスに注目した。6連敗中と苦戦が続くが、手塚調教師への直撃取材から3つの反撃材料を探り当てた。

このままでは終わってほしくない馬がいる。昨年の皐月賞馬ソールオリエンスだ。2着で初黒星を喫した日本ダービーから6連敗で、特に前3戦は馬券外に敗れ去っている。だが、変わるなら、復活するなら、今回じゃないかとひそかに思う。

というのも、有馬記念8着、中山記念4着、大阪杯7着と、前3戦はすべてタイトな内回りが舞台。皐月賞で大外一気を決めたとはいえ、やはり後方から進めるソールにとっては広くて直線が長いコースの方がいい。手塚調教師も今回の京都芝外回りを歓迎する。

「ソールオリエンスにとっては、例年の阪神内回りより当然いい。久しぶりに条件的にいいところを使える」

京都の外回りは菊花賞で経験済み。3000メートルで馬群の外をずっと回らされたため3着に終わったが、3コーナーからの下り坂で鞍上が手綱を抱えたままポジションを上げたところにコース適性の高さを感じた。

前走はコース形態を考慮してブリンカーを着用。さらに早めの競馬をしたものの、「馬のあきらめも早かった。こちらが考えすぎてしまったね」とトレーナー。その結果を踏まえ、「脚質をいじるよりも、小細工なしでこの馬の特性を生かした方がいい。京都の外回りなら作戦も立てやすい」。ブリンカーも外して後方から末脚を生かすことで〝らしさ〟を取り戻すつもりだ。

中間は調整もひと工夫。「過去にオーバーワークで失敗したことが何度かあった」ため、弱さを抱える後肢に疲れが蓄積しないように坂路では速い時計を出さず、週末の追い切りもWコースに切り替えた。その効果か、「道中で前を追いかけるときの行きっぷりが良くなった。春2戦よりもいい雰囲気」とトレーナー。Wコースでのキャンターを行った18日の姿も活気にあふれていた。

最後にもうひとつ、復活への後押しを挙げれば、週末に傘マークが並ぶ天気予報。「時計がかかるぶんには問題ないし、雨はいいと思う。外差し馬場になってくれれば」。3つの反撃材料を味方に、皐月賞の再現があるかもしれない。(板津雄志)