「トレード」「プロスペクト」…”最強軍団”ドジャースが誇る強さの秘密とは…?

AI要約

ドジャースはプロスペクト戦略を重視し、トレードや育成で成功を収めている球団である。

しかし、今後のドラフト戦略には逆風が吹いており、選手調達が難しくなっている状況にある。

それでも、トレードと育成戦略によって常勝チームとして成功を収めている。

「トレード」「プロスペクト」…”最強軍団”ドジャースが誇る強さの秘密とは…?

 チームの将来を決めるうえでプロスペクトは最重要と言って良い。育成した選手がスター選手になるだけではなく、新戦力を他球団から連れてくる際の交換要員にもなる。ロサンゼルス・ドジャースはMLBでプロスペクト戦略が最も成功している球団とされている。今回はドジャースのプロスペクトについて取り上げる。(各成績は日本時間6月9日時点)

 現在のチームのコアであるタイラー・グラスノーやムーキー・ベッツはトレードで連れてきた選手だ。また、ウィル・スミスやギャビン・ストーン、ウォーカー・ビューラーなどの戦力となる選手育成にも成功している。

 しかし、特筆すべきなのは今後のドジャースのドラフト戦略には逆風しか吹いていないということだ。2023年オフにはロサンゼルス・エンゼルスからのクオリファイング・オファー(QO)を蹴った大谷翔平を獲得したため、ドラフト選択権をはく奪されてしまった。

 また、総年俸が贅沢税の基準額を大幅に超えているため、ドラフト選択権と国際FAでの契約金総額が減らされている。このように現在のドジャースは優秀な選手調達が非常に難しい状況にある。

 そんな中で常勝チームとして成功しているのはなぜか。それはトレードと育成戦略にある。MLB公式サイト「mlb.com」による球団別ランキングの中で10位以内のうち3人が、以下のように主力を放出しないトレードで獲得されている。

 ニック・フラッソー(3位)⇔ミッチ・ホワイト

 リバー・ライアン(4位)⇔マット・ベイティー

 カイル・ハート(5位)⇔ディラン・フローロ

 また、育成面では他チームが意図しない選手が成功することがある。

 ギャビン・ストーン(2020年ドラフト下から2番目)→2024年12試合,防御率2.93

 ジョニー・デルーカ(2019年ドラフト全体761番目)→グラスノー獲得のトレード要員

 ケイレブ・ファーガソン(2014年ドラフト全体1149番目)→2023年68試合,防御率3.43

 他にもドジャース傘下のマイナー組織には将来が期待できるプロスペクト選手が数多く在籍している。スターの原石となり得る有望選手を見ていきたい。