桑木志帆が1打差2位「緊張すると思うけど、すごいワクワク」父の日に初優勝で恩返しだ

AI要約

桑木志帆が父の日に初優勝に挑む姿を見せる。最終日最終組に臨み、首位と1打差の2位でスタート。父への感謝と恩返しの思いを胸に、冷静なプレーを心掛ける。

苦しい展開の中で終盤にバーディーを決め、成長を実感する桑木。父との絆、新しいパターの感触が初優勝への前兆となるか。

竹田麗央が首位に立つ中、横峯さくらは2年ぶりにトップ10入り。パターの調子を上げ、順位向上を狙う。

桑木志帆が1打差2位「緊張すると思うけど、すごいワクワク」父の日に初優勝で恩返しだ

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 初優勝は父の日に-。過去何度も初優勝目前に迫りながら、苦杯をなめ続けた桑木志帆(21=大和ハウス工業)が、首位と1打差の2位で、通算3度目の最終日最終組に臨む。4バーディー、3ボギーの71で回り、通算7アンダー、137。首位から出て順位は1つ落としたが、スコアを1つ伸ばしたことを前向きにとらえた。最終日は父の日。常にツアーに同行し、支え続けてきた父正利さん(66)に、最高の恩返しをするつもりだ。3位から出た竹田麗央が8アンダーで首位に立った。

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 波に乗りきれない中、バーディーで締めたことが桑木の成長だった。前半こそ耐えて1つ伸ばしたが、後半は17番を終えて2バーディー、3ボギーと出入りが激しくスコアはスタート時と変化なし。それでも頭の中で念じた。「イライラしない」「焦らない」。何度も惜敗を経験し、冷静さを取り戻すために客観的に自分に語りかける手法を身に着けた。すると18番パー5は実力を発揮。ショットは曲がらず、2オン2パットで伸ばし「赤字(アンダーパー)で上がれたのでよかった」と笑った。

 4歳でゴルフを始めて以来、常にそばには正利さんがいた。それが昨夏、ツアー会場で倒れ、緊急入院した。翌週には退院したが、父への恩返しの思いは一段と強まった。父の日の最終日に向けて、恥ずかしそうにしながらも「一番いい形で恩返しできたら」と本音を漏らした。

 父の助言もあり、今大会から変えたパターが「いい感じ」と好感触なのも、初優勝の前兆かもしれない。昨季はトップ10が10度でうち2位が3度、3位が2度。今季もここまでトップ10入り6度と、優勝できる実力があるのは明白だ。「緊張すると思うけど、すごいワクワクする。待っていればチャンスは来る」。もう十分待った。いよいよ、その時が迫ってきた。【高田文太】

 ▼横峯さくら(2年ぶりトップ10入り圏内の10位浮上)「パターの感覚は良くなってきた。1つでも順位を上げたい。自分のゴルフができれば結果はついてくると思う」