宮田莉朋、ル・マンのテストデーでトヨタGR010ハイブリッドをドライブの可能性。エントリーリストに記載

AI要約

6月9日にフランスのサルト・サーキットで行われるル・マン24時間レースの『テストデー』のセッションに向けたエントリーリストが発表され、複数のハイパーカーチームが追加のドライバーを登録。

トヨタGAZOO Racing(TGR)では宮田莉朋が第5ドライバーとして記載され、テストデーでの走行可能性もある。

他のチームやドライバーの追加登録についても記載されており、各詳細が明らかになっている。

宮田莉朋、ル・マンのテストデーでトヨタGR010ハイブリッドをドライブの可能性。エントリーリストに記載

 6月9日にフランスのサルト・サーキットで行われる、ル・マン24時間レースの『テストデー』のセッション。このテストデーに向けたエントリーリストが発表され、複数のハイパーカーチームが4人目、および5人目のドライバーを登録したことが明らかとなった。トヨタGAZOO Racing(TGR)では、宮田莉朋が第5ドライバーとして記載されている。

 ル・マン24時間のテストデーは、1週間後の決勝レースにエントリーする全62台が出走可能。ル・マンでは全チームが規則により3名編成となるが、テストデーではこの枠を拡大することが認められている。実際、2023年のテストデーでは、トヨタGR010ハイブリッドを中嶋一貴TGR-E副会長がドライブしている。

 市内での公開車検開始を前にアナウンスされたテストデーの暫定エントリーリストでは、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツが4・5・6号車ポルシェ963にデイン・キャメロンを第4ドライバーとして追加したほか、TGRは例年どおり7号車GR010ハイブリッドに通常8号車をドライブするセバスチャン・ブエミ、反対に8号車にマイク・コンウェイを追加している(その後、コンウェイは骨折による欠場がアナウンスされた)。

 さらにトヨタの2台には、第5ドライバーとして、テスト&リザーブドライバーを務める宮田莉朋の名前が記載された。

 宮田は今回のル・マン24時間には、LMP2クラスのクール・レーシング37号車オレカ07・ギブソンからの出場が決まっており、テストデーのエントリーリストでも37号車の第3ドライバーとして記載がある。今回のTGRへの追加登録により、宮田は2台の車両でテストデーを走行する可能性がある。

 クール・レーシングの公開車検日だった6月7日、市内の車検会場に姿を現した宮田に話を聞くと、「リザーブなので、テストデーで乗っておかないと、もし誰かが乗れないとなったときには、フリープラクティスだけでは時間がないので……そういう意味ではいい機会かなと思います」という。

 ただし、まだ乗車機会が確約されているわけではないようで、ハイパーカーをドライブする場合でも、どのタイミングで乗るか、どちらの車両に乗るかは「分からない」という。「ただ、どちらのエンジニアも、チームメイトも、顔は知っていて話をする仲ですから」と、昨年からチームに帯同している経験も活きており、“余計な緊張感”は生じていないようだ。

 昨年末にリザーブドライバー就任が発表されて以来、宮田はスペインのアラゴン、ポルトガルのポルティマオで、GR010ハイブリッドの耐久テストに参加した経験を持つ。ただし、ル・マンのサルト・サーキットはそもそも未経験とあり、まずはLMP2でのレース出場に向けてコース習熟に務める必要がある。そんな中でハイパーカー乗車の可能性にも備えるという、やや忙しい状況とはなっているようだ。

「(GR010ハイブリッドの)マニュアルが何十ページとあるのですが、それを読み直している状態です。WEC(ハイパーカー)はF1以上に(操作が)忙しいと聞いているので、それをこなせれば、他のカテゴリーでは楽になると思います」

 このほか、BMW Mチーム WRTの2台のBMW Mハイブリッド V8には、ニック・イェロリーとイェッセ・クローンという、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に同マシンで参戦するふたりのドライバーが登録された。

 また、ランボルギーニ・アイアン・リンクスではトヨタと同様に19号車、63号車のドライバーがそれぞれもう1台の車両にも登録されているほか、ジョーダン・ペッパーが2台のリスト上に姿を現している。

 プジョー育成のマルテ・ヤコブセンはプジョー9X8の2台に、そしてフェルディナンド・ハプスブルクが怪我から復帰するアルピーヌ・エンデュランス・チームの35号車アルピーヌA424では、ここ2戦で代役を務めたリザーブドライバーのジュール・グーノンが、第4ドライバーに登録されている。

[オートスポーツweb 2024年06月08日]