NTT西日本のプロ注目左腕・伊原陵人、6回6K無失点 視察した中日スカウト「大学時代には欠けていた球の強さ、今はある」

AI要約

NTT西日本の伊原陵人投手が好投し、チームを第5代表決定戦に導く

伊原投手はプロ志望届けを提出した経験もあり、今年がドラフト解禁年として注目を集める

ウエートトレーニングの成果が現れ、伊原投手は今秋のドラフト会議に向けて自然体で臨んでいる

NTT西日本のプロ注目左腕・伊原陵人、6回6K無失点 視察した中日スカウト「大学時代には欠けていた球の強さ、今はある」

◇7日 社会人野球 都市対抗近畿地区第二次予選・第5代表決定トーナメント1回戦 NTT西日本7―2日本新薬(わかさスタジアム京都)

 プロ注目の左腕、NTT西日本の伊原陵人投手(23・大阪商業大)が先発して6イニングを5安打、6奪三振の無失点に封じ、最後の1枠を争う第5代表決定戦に導いた。

 「(調子は)良くも悪くもなくという感じでした。一戦必勝。もちろん緊張はありましたが、負けられない一戦を任せてもらったことが一番うれしい。ゼロに抑えて勝つことしか考えてなかったです」

 中日や阪神、オリックスなど複数球団のスカウトが視察するなか、直球が上ずることも多少あったことを反省するが、緩いカーブとスライダを織り交ぜて打ち取った。直球の球速は145キロから148キロ。ネット裏の中日・山本将道スカウトは「平均球速が大学4年時よりも10キロ近く上がっている。大学時代は球の強さが欠けていたが、今は球の強さもあります」と高評価する。

 170センチと小柄な最速148キロ左腕は、智弁学園高(奈良)では2018年春のセンバツに出場。大商大4年時は左肩痛に悩まされた。「もともと大学2年までは(140キロ後半の直球を)投げられていたんですけど。球速という部分では正直伸び悩んでいた部分はあったので、戻ったかなという感覚です。今年に関しては全体的にスピード感は上がっているし、そこは去年と違うところかなと思います」と伊原は語る。

 2年前はプロ志望届けを提出も、指名もれ。社会人2年目で今年がドラフト解禁年となる。昨オフは全身のウエートトレーニングに励み、その成果が表れてきた。投球フォームは「投げ急がず、前足(右足)が着くまで前を向かないように意識しています。それがうまくハマっています」と明かす。

 今秋のドラフト会議に向けては自然体でいる。「何としてでも、という思いはありますが、与えられたところで活躍し、チームを勝たす投球ができればおのずと結果はついてくる。特別は意識していないです」と話す。今は都市対抗本戦出場へ集中するのみ。昨年は東京ドームで先発を任されたが、6イニングを2失点で三菱重工Eastに初戦敗退。今年こそチームに勝利をもたらすため、中1日の間隔でも第5代表決定戦のマウンドに立つつもりだ。