復活劇のウラで…「渋野日向子」が全米女子オープン直前に交わしていた「約束」

AI要約

渋野日向子が全米女子オープンで好成績を残し、シード権を獲得することが目標となっていたこと。

地元・岡山市でトレーニングを重ね、一緒にゴルフを楽しむ姿が話題となったこと。

日向子が地元の子供たちに影響を与え、大会で優勝するなど今後の活躍が期待されていること。

復活劇のウラで…「渋野日向子」が全米女子オープン直前に交わしていた「約束」

 シブコスマイルの復活だ。女子ゴルフのメジャー第2戦「全米女子オープン」最終日。首位と2打差の4位からスタートした渋野日向子はスコアを2つ落とすも、通算1アンダーで、優勝した笹生優花に次ぐ単独2位に入った。

 渋野は昨季、ポイントランキング83位に終わり、80位以内のシード権を逃していた。シード権を取り返すことを目標に掲げた今季は、ここまで9試合で6度の予選落ち。開幕から苦しんでいたが、世界最高峰の舞台でこれまでとは別人のようなゴルフを見せ、ファンを魅了した。

 「日向子の笑顔が戻ってきて安心した」

 こう話すのは、渋野が小学校時代に所属したソフトボールチーム「平島スポーツ少年団」の監督、岩道博志さんだ。

 昨季を終えた渋野は、2024年初戦の「ホンダLPGAタイランド」に出場するまで地元・岡山市でトレーニングを続けた。岩道さんは例年とは違うものを感じたという。

 「今年の正月には一緒にゴルフもした。正月の遊びにもかかわらず、アンダーで回っていた。オフシーズンとはいえ、きっちりトレーニングを重ねていたためか、体が締まっていたことが印象的だった。基本的にゴルフの話はしないが、『メジャーで勝ちたい』と話していたこともあった」

 渋野は地元に戻ると、ソフトボールの練習に顔を出している。

 「父親が少年団のコーチを務めていることもあり、地元にいるときは子どもたちと一緒にグラウンドで汗を流している。ティーバッティングからピッチング、キャッチボールと一通りやる。もちろん、子供と一緒にキャッチボールしたり、ノックを打つこともある。

 日向子はすっかり有名になったが、子どもたちにとっては練習に来るお姉ちゃんでもある。子どもたちの帽子の裏には日向子のサインが入っているけど、練習で使っていれば文字が薄くなってしまう。すると、あの子たちは日向子に上書きしてもらっている。日向子のサインは貴重だと思うけど、それくらい身近な存在なんだ。

 ソフトボールへの恩返しということで毎年12月には自身の名前を冠した大会も開いている。日向子が『私がポケットマネーでおカネを出すから試合をせい』って(笑)。それで始まった。忙しい中、日向子は会場を訪れて子どもたちのプレーを見守ってくれておるよ」

 夢中で白球を追いかける子どもたち。その姿は少なからず渋野に影響を与えた。岩道さんは続ける。

 「子どもたちにとって、地元出身の日向子の存在は励みになっている。日向子に負けまいと目標としていた大会で優勝して、より大きな大会への出場権を得た。

 少年団には日向子も参加しているLINEグループがあり、全米が始まる前、チームのキャプテンが代表して『僕たちは優勝しました。日向ちゃんも全米で優勝してください。頑張れ! 』と自分たちの写真を添えてメッセージを送った。

 日向子は岡山の誇り。子どもたちだけではない。日向子を昔から知る地元の人間はみんな応援しとるよ」