元小結・旭道山のおい、波田大和が初のタイトル奪取 王者・坂晃典下しプロ10年目で大願成就

AI要約

挑戦者の波田大和が坂晃典を3回TKOで破り、東洋太平洋スーパーフェザー級王座を獲得した。

波田は初回から積極的な攻撃を見せ、パワフルなパンチで王者を追い詰めた。

10年目のプロ生活での悲願達成として、波田は家族の喜ぶ顔を思い描きながら勝利を収めた。

元小結・旭道山のおい、波田大和が初のタイトル奪取 王者・坂晃典下しプロ10年目で大願成就

◆プロボクシング▽東洋太平洋スーパーフェザー級(58・9キロ以下)タイトルマッチ12回戦 同級2位・波田大和(TKO3回2分32秒)王者・坂晃典(1日、後楽園ホール)

 挑戦者の東洋太平洋同級2位・波田大和(27)=帝拳=が初の王座獲得に成功した。チャンピオンの坂晃典(32)=仲里=に挑戦した波田は、初回からパワフルなパンチをヒット。3回、KO率8割以上を誇る波田の右フックに王者の膝が落ちる。チャンスを逃さずそのまま攻めるとダウンを奪い、再開後も連打でレフェリーストップ。叔父で大相撲の元小結・旭道山の波田和泰さんも応援に駆けつける中での圧巻のタイトル奪取劇を演じた。

 「本当にうれしいです。すごく怖かったですが、負けるのはもっと怖い。腹を決めて行きました」

 一昨年10月の失敗を良薬にした。勝てばタイトル挑戦となる日本スーパーフェザー級王座決定戦に挑んだが、原優奈(真正)に判定負けした。「自分がやろうとしていることができなくなり、リングにパニックになった」と気持ちのコントロールを失い判定負け。その反省から「攻め急がない。気持ちをコントロール」の思いを胸にこの日のリングに上がった。

 埼玉・花咲徳栄高時代は全国大会で準優勝を経験。ボクシングは高校で終わりと決めていたが「両親の喜ぶ顔が見たい」とプロではチャンピンになり「ベルトを両親に」という思いを胸に日々練習に励んできた。プロ10年目での悲願達成。控え室に戻ると「早く両親の喜ぶ顔が見たい」孝行息子はそう口にすると相好を崩した。

 戦績は波田が15勝(14KO)2敗、坂は23勝(20KO)8敗。