野菜高騰 家計に打撃、冬~春の天候不順でダイコン、キャベツの入荷量減【宇部】

AI要約

全国的に野菜が高騰している理由として、円安による原材料費の上昇や天候不順の影響が挙げられる。

特にダイコンとキャベツの価格が大幅に上昇しており、入荷量の減少や気候の影響が原因とされている。

今後はキャベツやダイコンの入荷量が増えることで価格が落ち着く見込みで、他の野菜についても順調な供給が期待されている。

野菜高騰 家計に打撃、冬~春の天候不順でダイコン、キャベツの入荷量減【宇部】

 天候不順などの影響で全国的に野菜が高騰している。宇部市中央卸売市場の卸売業者、宇部大同青果(大島三晴社長)によると、5月の青果の入荷量は前年比94%、卸売価格は同125%。円安による原材料費の上昇で加工食品などの値上げが続く中、家計にさらなる追い打ちをかけている。

 同社が扱う青果の中で高騰が目立つのはダイコンとキャベツ。ダイコンの5月の入荷量は前年比41%と半分以下で、卸売価格は217%と2倍以上に上昇。キャベツの入荷量は77%で、卸売価格は254%まで上昇したという。

 JA山口県宇部統括本部は、秋から冬に作付けするキャベツやダイコンは例年4月ごろまでに出荷されるが、今年は2月に気温が高かったために前倒しで出荷されたことが原因の一つだと分析。春に植えられて5月ごろから出回るはずのものが3、4月の寒さのぶり返しで生育が遅れていることも要因とした。

 今後の入荷状況や価格について、同社の綾基之専務は「6月中旬には九州産のキャベツが出荷され、7月には群馬県産も入る。入荷量が増えてくれば、価格も徐々に落ち着く」と見込んでいる。

 同本部営農経済部の田村秀人係長は「異常気象による猛暑や豪雨などの災害がなければ、カボチャやナス、ベト病が心配されたタマネギといった露地物も順調に供給できそう」と話す。キュウリやトマトはハウス栽培が多いので、収穫量、価格ともに安定しているという。