【山口県】徳山下松港で1万3,760キロのCO2削減 日本栄船のタグボート 再生可能エネの電力使用

AI要約

日本栄船が徳山下松港と浜田港でCO2排出量を削減する取り組みを発表

再生可能エネルギーを使用して停泊中に発生するCO2排出量をゼロに

中国電力との再エネ・グリーンプランにより温室効果ガス排出の削減に取り組む

【山口県】徳山下松港で1万3,760キロのCO2削減 日本栄船のタグボート 再生可能エネの電力使用

 港に出入りする大型船を離着岸させるタグボートを運航している日本栄船(本社神戸市、田村啓造代表取締役社長)は23日、タグボート停泊時の電源に二酸化炭素(CO2)排出量ゼロの再生可能エネルギーを使用したことで、山口県の徳山下松港で2023年度に1万3,760キロ、島根県の浜田港で3,876キロのCO2排出量を削減したと発表した。

 同社は商船三井グループの企業。瀬戸内海や伊勢湾を中心にタグボート16隻を運航。周南市に2008年に周南営業所(藤津雄一郎営業所長)を置いて、徳山下松港には「おおつ丸」(196トン)を常駐させている。

 タグボートで使用する電力は、作業中はエンジンから得るが、停泊時は岸壁に設置されている中国電力の電源とタグボートをケーブルでつないで供給される仕組み。同社のタグボートは数人の乗組員が船内に居住していて停泊中、生活に必要な電力は陸上から送られている。

 同社では22年末から徳山下松港、23年10月から浜田港でも中国電力との契約を見直して、水力、太陽光発電などによる再生可能エネルギーを供給する「再エネ・グリーンプラン」に切り替えることで、この停泊中に使用する電力の発電時に出るCO2を削減した。

 温室効果ガス(GHG)排出量削減は世界の潮流で、同グループでもGHG排出量削減に向け、LNG燃料船や風力推進装置がある船の建造などにも取り組んでいる。その中で今回の電源の契約変更はGHG排出量削減の取り組みの一環。装置の変更の必要はなく、契約を変えるだけでGHG排出量削減に貢献できる。藤津営業所長(46)は「徳山下松港や浜田港以外の港にも導入してGHG排出量削減、SDGs実現へ盛り上げたい」と話している。