新時代へ出陣 初夏の相馬野馬追が開幕 猛暑対策で2カ月前倒し

AI要約

福島県の国重要無形民俗文化財「相馬野馬追」が、猛暑対策で初めて5月に開催された。騎馬武者たちが出陣し、新たな歴史を刻む。

初日は宇多郷、北郷、中ノ郷、小高郷、標葉郷の騎馬武者が市街地を進軍。390騎が出陣した。

本祭りでは甲冑競馬や神旗争奪戦が行われ、最終日には神事の野馬懸が執り行われる。

新時代へ出陣 初夏の相馬野馬追が開幕 猛暑対策で2カ月前倒し

 福島県の国重要無形民俗文化財「相馬野馬追」は25日、開幕した。明治時代以降、新暦の7月に催されてきたが、猛暑対策で2カ月前倒しして初めての5月開催。薫風を浴びた騎馬武者たちが新たな歴史を刻む出陣を果たした。

 初日は総大将率いる宇多郷(相馬市)の騎馬武者が相馬中村神社から出陣し、威風堂々と市街地を進軍した。北郷(南相馬市鹿島区)では、田植えを終えたばかりの田園地帯などを通って北郷本陣に進み、北郷勢のお迎えを受けた。相馬中村藩主家第33代当主・相馬和胤(かずたね)氏の孫の言胤(としたね)さんが3年連続で総大将を務めている。

 中ノ郷(南相馬市原町区)、小高郷(同市小高区)、標葉(しねは)郷(浪江、双葉、大熊町)もそれぞれ出陣した。5郷騎馬会から合わせて約390騎が臨んでいる。

 26日の本祭りは南相馬市原町区の雲雀ケ原祭場で甲冑(かっちゅう)競馬や神旗争奪戦を繰り広げる。最終日の27日は相馬小高神社で神事の野馬懸を執り行う。